事務の効率化方法10選!取り組みやすさ・工数削減効果も併せて解説

「会社に事務が一人しかいないため、なかなか仕事が終わらない」
「どうにか効率化する方法を知り、工数を削減したい」
「事務メンバーの効率が悪い気がするため、効率化する方法を知りたい」

会社全体のさまざまな業務をサポートする「事務」はとても重要な仕事である一方、仕事内容が多岐に渡っていたりマニュアル化されていなかったり属人化していたりするため、非効率な状態になってしまうことが多くあります。

また中小企業など人的リソースが限られている場合には、「会社に事務が1人しかいない」「部署で1人しかいないため仕事が全然終わらない」というケースも多いと考えられます。

こうした事務の業務を効率化する方法を考える時には、

・個人レベルでの効率化(すぐできるが工数削減効果は低い)
・全社・部署レベルの効率化(時間やお金がかかるが工数削減効果が高い)

の両面からのアプローチを両方検討していくのがおすすめです。

この記事では、「すぐできる効率化方法」と「時間やお金はかかるが工数削減効果が高い効率化方法」を、詳しく解説していきます。

「事務を効率化したいけれど何から始めていいか分からない」という方は、この記事を参考にして、始められるところからスタートしてみてください。

1. 事務を効率化するには2つの方向性がある

冒頭でも述べた通り、「事務作業を効率化する方法」には2つのアプローチがあり、両方のレイヤーを複合的に進めていくと効果的です。

1つ目は、個人レベルで実行できる効率化の方法です。

詳しくは2章で述べますが、「タスクを視覚化して優先順位を付けて仕事を行う」「必要な資料をすぐ取り出せるように整理整頓する」「事務作業をスムーズに行える環境を整える」「事務メンバーにも工数管理を意識してもらう」といった内容です。

そしてもう1つが、全社レベル・部署レベルで取り組む必要がある効率化の方法です。

こちらも詳しくは3章で解説しますが、「業務マニュアルを作成・共有する」「必要のない業務を特定して削減・整理する」「ツールやシステムを導入する」といった大掛かりな内容になります。

個人レベルで実行できる効率化は、すぐに取り組むことができますが、工数削減効果としては低めとなります。一方で、全社・部署レベルで取り組む効率化は、社内体制を整えたりシステムを導入したりするのに時間はかかりますが、工数削減効果が高いのが特徴す。

取り組みやすいのは前者ですが、本当に大幅な効率化を図りたいのであれば、後者の大掛かりな効率化も実施していくことをおすすめします。

次章からは、具体的な効率化の方法について解説していきます。

2. 個人レベルですぐできる事務効率化の方法4つ

まずは、事務に従事している従業員が「個人レベル」で行える効率化の方法について解説していきます。

事務を統括する立場の方は、ここで紹介する効率化の方法をメンバーに伝えて、全員のスキルを底上げしていくように先導していくと良いでしょう。

【個人レベルで行う事務作業の効率化方法】

効率化の方法取り組みやすさ工数削減効果
タスクを視覚化して優先順位を付けて仕事を行う★★★★★★☆☆☆☆
必要な資料をすぐ取り出せるように整理整頓する★★★★★★★☆☆☆
事務作業をスムーズに行える環境を整える★★★★☆★★★☆☆
事務メンバーにも工数管理を意識してもらう★★★☆☆★★★★☆

それぞれについて、取り組みやすさ(今すぐできるかどうか)や工数削減効果についても合わせて解説していきます。

2-1. タスクを視覚化して優先順位を付けて仕事を行う

取り組みやすさ工数削減効果
★★★★★★☆☆☆☆

個人レベルで行える事務作業の効率化方法として、現在抱えているタスクを一覧で見えるようにして、優先順位を付けて仕事を進めていく工夫があります。

タスクの全容を把握しないまま行き当たりばったりで作業を進めていると、途中で急ぎのタスクを思い出して作業を中断する羽目になったり、ゆっくり仕事を進めていて終業時間間際に当日中の仕事を思い出して残業しなければならなくなったり…という状況になりがちです。

終わっていないタスクをチェックリストとして書き出して、さらにそれを優先度が高い順番に並び替えて、上から処理していくようにしましょう。

この時に、「取引先に電話する」「上司に承認を得る」「営業に内容を確認する」など、他の人との調整が必要なものはできるだけ優先順位を上げて終わらせるのがコツです。

他の人の確認が必要なものを後回しにしていると、その後の対応がどんどん遅れてしまうからです。

タスクを視覚化して優先順位を決めて仕事を行う場合には、以下のようなアイテムやツールが便利です。

タスクを視覚化して優先順位を付けるのに便利なアイテム・ツール
(1)【アナログ】メモ帳などでチェックリストを作成する
(2)【アナログ】付箋でチェックリストを作成する
(3)【デジタル】オンライン上の、無料のタスク管理アプリ・ToDoリストアプリ

アナログな方法に慣れている人はアナログでも良いですが、デジタルツールも無料で使えるものが多いのでおすすめです。

さらに、

・ウィジェットパネルに表示できるため忘れにくい
・カレンダーなどと連携すれば決まった時間にタスクのリマインドを通知で教えてくれる
・タスクに関連する資料や画像などを添付できるなど

など、デジタルツールにはメリットがたくさんあります。

ぜひ無料のデジタルツールを上手く活用してみましょう。

また、kintoneなど全社に導入した基幹システムに、タスク管理の機能を追加するという方法もあります。

2-2. 必要な資料をすぐ取り出せるように整理整頓する

取り組みやすさ工数削減効果
★★★★★★★☆☆☆

事務の効率化をする上で、意外に効果があるのが「整理整頓」です。なぜならば、整理整頓ができていないと、必要な資料を探すための無駄な時間が発生するからです。

現状、事務作業に必要になるファイルやマニュアル、過去の資料を探すのに時間がかかっている場合は、その時間は「無駄な時間」でしかありませんので、できるだけ削減するようにしましょう。

必要な資料をすぐ取り出せるようにする具体的な方法
(1)【アナログ】デスクの上を片付ける
(2)【アナログ】ファイルを収納している棚を整理整頓する
(3)【デジタル】資料や顧客との履歴などを全てデジタル化して共有する

すぐ取り出せるようにするためには、デスクの上やファイル棚の整理整頓も大事ですが、全ての情報をデジタル化してファイルサーバーなどで共有する方法が効果的です。特に、後で探す時に文字情報で検索できるようにしておくとかなりの効率化を図れます。

例えば、取引先A社の特定の日時の購入価格を調べたい場合を想定します。デジタル化していない場合には紙で保管しているファイルを一つずつ調べるため時間がかかりますが、エクセルやITツールなどで管理していれば、A社の名前や日時を検索すればすぐに情報が見つかるでしょう。

さらに効率化を図るならば、顧客管理システム(CRM)などを導入して、顧客とのやりとりの履歴なども残しておくこともできます。

2-3. 事務作業をスムーズに行える環境を整える

取り組みやすさ工数削減効果
★★★★☆★★★☆☆

事務作業の効率化を図りたいならば、事務作業をスムーズに行いやすい環境を整えることも大切です。

アナログな面では整理整頓や事務作業に集中できる環境の確保、デジタル面ではパソコンやモニターの性能を整える方法が効果的です。

事務作業をスムーズに行える環境を整える具体的な方法
(1)【アナログ】必要な資料が見つかりやすくなるよう、ファイルの分類などを整える
(2)【アナログ】電話や商談スペースから話して、集中して作業を行えるようにする
(3)【アナログ】付箋やペンなど事務に必要な備品を常に補充しておく
(4)【デジタル】パソコンの性能を上げて、ソフトのフリーズなどが無いようにする
(5)【デジタル】モニター画面を大きくしたりデュアルディスプレイにしたりして効率良く作業できるようにする
(6)【デジタル】タイピング速度の向上やショートカットキーの習得など、必要に応じてスキルの向上を図る
(7)【デジタル】事務に使用するソフト・システムが使いづらい場合は、操作性の良いものにリプレイスするなど

意外と盲点となっているのが、パソコンのスペックです。古いパソコンを使い続けている場合、例えば重いエクセルシートを開くとフリーズしてしまい、パソコンを起動しなおす、ということになりがちです。

せっかく集中していたのに、パソコンの動きが遅いとそれだけで効率もやる気も下がってしまうので、パソコンのスペックを最適化することが重要です。

また、パソコンスキルの低い従業員がいる場合には、スキルを上げてもらうトレーニングを行うことで効率化を図れないかも検討してみましょう。

2-4. 事務メンバーにも工数管理を意識してもらう

取り組みやすさ工数削減効果
★★★☆☆★★★★☆

事務メンバーの作業効率化においては、工数管理やスケジュール管理を意識してもらうことも重要なポイントです。ただ漫然と事務処理を任せてしまうと、なんとなくダラダラと作業を進めてしまいがちで、これが効率化を阻む原因となります。

事務メンバーが働いた分の対価として給料が発生していることを意識してもらい、日ごとに必要な働きをしてもらえるようにしましょう。

工数管理・スケジュール管理を意識してもらう具体的な方法
(1)1日の予定と工数をしっかり管理する
(2)予定よりも時間がかかった場合には、理由を考察してもらう
(3)工数をかけずに行っているメンバーのやり方を社内で共有して全体の効率化を図る

極度に締め付けるのは逆効果になってしまいますが、工数の予実(予定と実際)で差が出た場合にその理由を考えてもらうようにすると、効率化すべき内容が見えてくることもあります。

例えば、「午前中でメール対応を終わらせるつもりが、14時までかかってしまった」という場合に、その原因が「自社の営業と顧客がどんなやりとりをしたかの確認に時間がかかった」だったとします。

この場合、営業と顧客のやりとりを記録できるシステムの導入や、営業が商談中でもすぐに連絡が取れる全社チャットシステムの導入という効率化の手段を検討すべきことがわかります。

このように、事務のメンバー自身にも工数管理を意識してもらうことで、効率化のためのポイントも見つかり、さらに効率化できる可能性が高まります

3. 全社・部署レベルで取り組む事務効率化の方法6つ

2章では事務のメンバーが個人レベルで行える効率化の方法について解説しましたが、ここからは会社全体や部署ごとに取り組める事務効率化の方法を解説していきます。

【全社・部署レベルで取り組む事務効率化の方法】

効率化の方法取り組みやすさ工数削減効果
業務マニュアルを作成・共有する★★★★★★★★☆☆
必要のない業務を特定して削減・整理する★★★★☆★★★★☆
承認フローを見直す★★★☆☆★★★★☆
事務作業の一部を外注(アウトソース)する★★☆☆☆★★★★☆
RPAツールで事務作業を自動化する★★☆☆☆★★★★★
自社に合った業務効率化ツールを活用する★★☆☆☆★★★★☆

それぞれについて、取り組みやすさ(今すぐできるかどうか)や工数削減効果についても合わせて解説していきます。

3-1. 業務マニュアルを作成・共有する

業務マニュアルを作成・共有しておくことで事務の業務を効率化できます。

全員が確認できるマニュアルが整備されておらず、「前任者からの引き継ぎメモだけある」という状況は多く存在します。引き継ぎメモをマニュアル化して部署内に共有しておくだけでも、立派なマニュアルとなります。

マニュアルがあれば、担当しているメンバーが急にお休みしても他のメンバーが業務を代わりに行うことでき、属人化を防ぐことができます。属人化を防げれば、相互に休みやすい環境を作ることができ、万が一休んでも業務が滞らずに済むため、部署全体での効率化につながります。

また、事務担当者が退職する際の引き継ぎ業務も効率化できます。

3-2. 必要のない業務を特定して削減・整理する

取り組みやすさ工数削減効果
★★★★☆★★★★☆

事務作業の中で「実はやらなくても良い作業」を削減・整理することも業務効率化につながります。

普段の事務作業のルーティンの中で、削減・整理できる部分が無いかを確認して、見直していきましょう。業務そのものを削減できれば、大幅な時間短縮や効率化につなげられるケースもあるかもしれません。

業務を効率化する上での検討段階では、「ECRS(業務改善の4原則)」というフレームワークを活用するのが便利です。以下の4つの視点から、既存の業務を見直していきます。

【ECRSの原則】

Eliminate(排除・取り除く)例:目的が不明確な定例会議を無くして、会議資料にかかっていた工数を削減する
Combine(結合・つなげる)例:部署にまたがる類似業務を、慣れている担当者がまとめて月1回の処理を行う
Rearrange(交換・組み替える)例:紙での社内回覧をやめてメール連絡にすることで、紙の印刷・ホチキス止めの作業をなくす
Simplify(簡素化・単純にする)例:承認フローをシンプルにすることで、稟議にかかっていた時間を短縮する

ECRSの原則に従って業務を見直すのには少し時間がかかりますが、一度見直してしまえば、今まで行っていた無駄な業務がなくなるため、工数削減効果は期待できます。

慣例になっていても「実際には必要性が低い業務」は意外と隠れています。事務業務を担っているメンバーにヒアリングして、時間が多くかかっている業務から見直していくことが重要です。

3-3. 承認フローを見直す

取り組みやすさ工数削減効果
★★★☆☆★★★★☆

承認フローを見直してシンプルにするのも、事務の業務の効率化につながります。

事務メンバーの一存では判断できず、「都度上長に承認を申請する」という流れは一般的なものですが、あまりに承認フローが多いと時間がかかって業務が滞ってしまいます。

これらの承認フローについて、例えば以下のような方法で効率化することが可能です。

「承認フロー」を見直す具体的な効率化方法
(1)【アナログ】承認者の人数を減らす
(2)【アナログ】一定のルールを決めて、ルールの範囲でなら承認を得ずに購入可能とする
(3)【デジタル】紙で回していた申請書をシステム化することで、承認の滞りを防ぐ

例えば備品を購入する場合に、事務が購入する商品のリストや価格をピックアップして印刷して、上長のデスク脇の確認トレイに置き、さらに経理担当者が内容を確認、というようなケースがあったとします。

このような例の場合、ルールに沿っていれば経理担当者に直接稟議を回せるルールにしたり、紙での運用をデジタル化することで承認が滞ってしまうのを防いだりという効率化方法があります。

「ワークフローシステム」を使えば、出先であっても申請・承認が可能となるため、出張中や外出中、リモートワークでも承認作業に遅れが発生しません。さらに、今どこまで申請・承認が進んでいるかが一目で分かり、紙代や印刷代のコスト削減にも繋がります。

3-4. 事務作業の一部を外注(アウトソース)する

取り組みやすさ工数削減効果
★★★☆☆★★★★☆

事務作業の一部を外注(アウトソース)することも、大幅な効率化を期待できます。事務作業のうち、外注できる部分としては以下のような内容があります。

外注できる事務作業の例
(1)一般事務:ファイリング、名刺の管理、発送業務、情報収集、書類作成、データ入力、備品管理、事務局の運営業務など
(2)営業事務:電話対応、顧客の管理、契約書の作成・更新、提案資料の作成、受発注業務、請求書・納品書の発行など
(3)経理・財務事務:経費精算処理、請求書発行、入金処理など

事務作業の一部を外注することで大幅な効率化を期待できる一方で、外注費用がそれなりにかかってしまうことや社内のノウハウが溜まらないデメリットもあります。

ただし「事務をやってくれるメンバーがなかなか定着しない場合」や「商材が決まっていて業務が定型化している場合」などは、アウトソーシングを活用するのがおすすめです。

3-5. RPAツールで事務作業を自動化する

取り組みやすさ工数削減効果
★★☆☆☆★★★★★

反復することが多い業務は、「RPAツールで業務を自動化する」ことで効率化することができます。

RPAツール(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、作業の手順を登録しておくことで、人の代わりに自動で作業を実施してくれるソフトウェアのことです。「WinActor」や「BizRobo!」などが有名です。

例えば、見積書を人が作成する場合には、営業担当が見積書の雛形ファイルを開いて内容を入力する必要があります。RPAツールを使えば顧客の要望をメールで送るだけで、RPAが自動的に社内システムに情報を登録し、同時に見積書を作成し、社内承認の依頼を申請するところまで自動化するということが可能です。

決まった一連の作業を自動化できるため、大幅な効率化を見込むことが可能となります。

ただし、RPAの導入費用はかなり高額となり、導入費用10万円〜50万円程度、月額費用5,000円〜20万円程度などまとまった費用が必要になります。費用対効果を試算した上で、導入を検討してみると良いでしょう。

3-6. 自社に合った業務効率化ツールを活用する

取り組みやすさ工数削減効果
★★☆☆☆★★★★☆

RPAツール以外にも、自社の目指す効率化に合わせて最適なツールを活用することで、工数を削減する方法もあります。

【事務の業務を効率化できるツールの例(一部)】

ビジネスチャットツール・メールよりも手軽に短い文章や写真・動画などで社内外の人と連絡できる
・チャットツールとスケジュールを連携するなど他システムと連携することでさらに効率化を図れる
タスク管理ツール・タスクの優先度を確認しながら、1日のスケジュールを効率的にこなせる
・チームメンバーで進捗を共有することで、円滑にメンバー同士のリソースを活用できる
オンラインストレージ・業務に必要な資料やテンプレートなどをサーバーに共有して、外部からでもいつでも閲覧できる・資料を探す時間の削減や、出社しなくても内容を確認できるなどのメリットがある
ワークフローシステム(承認・承認システム)・各種申請や稟議書の提出などをネットワーク上で完結できるシステム
・決済までにかかる時間を短縮でき、紙代・印刷代も節約できる
AI OCRツール・画像データの文字を読み取ってテキストデータ化できるシステム
・手書きや印字されたFAX・郵送物などを社内システムに転記する作業を効率化できる
AI議事録作成ツール・会議やインタビューなどの音声を自動で文字起こししてまとめてくれるシステム
・話者ごとの聞き分けや要約などをしてくれるツールもあり、議事録作成の業務を効率化できる

上記は、一般事務で活用できる効率化ツールの一部です。経理事務や労務事務では、上記以外にも勤怠管理システムや会計システムなど他にもさまざまな効率化ツールがあります。

多彩なツールがあるため、まずは「どの事務作業を効率化したいか」をヒアリングして特定して、工数削減効果が高いものや要望が高いものから導入していくのがおすすめです。

4. 事務効率化の工数削減効果が高いツール導入を検討しよう

事務効率化を「メンバー個人レベル」と「全社・部署レベル」の2つのレイヤーに分けて解説してきました。ここで一旦、どちらの効率化を進めていくべきかをまとめていきましょう。

個人レベルでの効率化は、事務に従事するメンバーが複数人いるような企業ではとても大切な要素となります。個人のスキルを上げたり環境を整えたりすることが、効率化に繋がります。

一方で、中小企業で事務員が1人だけだったり、経理・労務のスキルがないまま複数業務を兼任して対応しているスタッフがいたりするケースでは、「全社・部署レベル」の効率化を進めていって、ツールを導入する方法がおすすめです。

全社・部署レベルの効率化をITツールベースで進めていくことで、事務作業を極力なくしていき、「営業事務は営業担当自身が行う」のように、部署ごとに事務も一元的に行ったほうが全社的に効率化を図れるからです。

全社的にシステムを活用して効率化を図れれば、事務員さん(アシスタント職)を雇わなくても済むようにできるはずです。例えば、先ほどのRPAツールの例のように、メールだけすれば見積書の作成から申請業務まで自動化できるような仕組みを整えれば、多くの事務作業を無くすことができるでしょう。

個人レベルの効率化や、工数削減効果が低い効率化をいくら進めても、なかなか大幅な業務改善にまでには至りません。本気で効率化を図りたいならば、RPAツールや基幹システムなどを入れて、抜本的なシステム導入を検討することをおすすめします。

5. ツール導入で大幅な事務効率化を図りたいなら「中小企業DX研究所」にご相談ください

いくつもある事務効率化の方法の中でも「自社で工数の削減効果が高いツールを選びたい」「まずはどこを効率化するかから相談したい」という場合には、ぜひ中小企業DX研究所にご相談ください。

5-1. 中小企業のバックオフィス診断を無料で実施しています

当社の「バックオフィス診断」では、事務作業を効率化したいけど「何から手を付けたらいいか分からない」という中小企業向けに、事務作業の業務の流れやかかった時間を分析して効率化ポイントを見つける診断を無料で実施しています。

流行っているツールを入れたり、似ている業種・規模の成功事例を参考にシステムを導入したりしても、効果が出るとは限りません。業種・規模だけでなく、現在の体制やIT導入状況、現場のITスキルや経験などによっても最適なツールは全く異なる可能性が高いからです。

自社に合う効率化方法を見つけるには、現在の事務作業の流れや時間、問題点を分析する必要があります。そのお手伝いをさせていただきます。

5-2. kintoneアプリやシステム開発・デジタル化の支援も可能

中小企業DX研究所は、業務効率化やデジタル化を進めたい中小企業のために、綿密に打ち合わせをしながら開発を進める「対面開発」を行っています。

おすすめは、企業に必要なアプリだけを追加していけるクラウドサービス「kintone(キントーン)」をベースにした方法です。kintoneは現場のパートさんでも使える操作性の良いシステムで、多くの中小企業で導入されています。

当社の「kintone(キントーン)定額対面開発サービス」では、このkintoneをベースに、要件定義から月20時間程度の対面開発を進めていき、企業のお悩みを解決していくことができます。納得が行かない場合には初月全額返金保証も付いています。

また、kintone(キントーン)を使わないというお客様には、kintone以外のシステム開発をすることももちろん可能です。60分の営業抜きの真剣無料相談を行っておりますので、ぜひまずはお問い合わせください。

まとめ

本記事では「事務作業の効率化」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

▼事務を効率化するには2つの方向性がある

・個人レベルでの効率化(すぐできる)
・全社・部署レベルの効率化(効果が高い)

個人レベルですぐできる事務効率化の方法4つ

・タスクを視覚化して優先順位を付けて仕事を行う
・必要な資料をすぐ取り出せるように整理整頓する
・事務作業をスムーズに行える環境を整える
・事務メンバーにも工数管理を意識してもらう

全社レベルで取り組む事務効率化の方法6つ

・業務マニュアルを作成・共有する
・必要のない業務を特定して削減・整理する
・承認フローを見直す
・事務作業の一部を外注(アウトソース)する
・RPAツールで事務作業を自動化する
・自社に合った業務効率化ツールを活用する

この記事で解説した通り、事務を大きく効率化したいのならば、工数削減効果が高いツール導入を検討するのがおすすめです。

「どこが問題になっているか分からない」「ツール選びが全く分からない」という方はぜひお気軽に中小企業DX研究所にご連絡ください。

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