労務管理システムの基礎知識と中小企業におすすめの7選を紹介

「労務管理の業務は、煩雑で時間がかかるうえに、法改正への対応も必要だから本当に大変!」
このような悲鳴が聞こえてくるようです。

近年、働き方改革関連法の施行などを受けて、企業の労務管理への関心が高まっています。適切な労務管理を怠ると、コンプライアンス違反のリスクが高まるだけでなく、業務の非効率化や従業員の不満につながりかねません。

そこで重要となるのが、「労務管理システム」です。システムの適切な導入こそ、労務管理の成否を左右するといっても過言ではありません。しかし、多くの中小企業が、システム導入に苦心している現状があります。

 

この記事では、労務管理システムの基本知識から選び方のポイント、中小企業におすすめのシステムまで、わかりやすく解説します。

本記事を活用して、自社に最適な労務管理システムを選定し、業務の生産性向上とコンプライアンスリスクの低減を実現しましょう。

1. 労務管理システムとは?基本の知識

 

最初に、労務管理システムとはどのようなものなのか、基本事項を確認しておきましょう。以下のポイントを解説します。

  1. 労務管理システムの定義と役割
  2. 労務管理システムによる業務効率化の具体例
  3. 労務管理システム導入のメリット

1-1. 労務管理システムの定義と役割

労務管理システムとは、企業の労務管理業務全般を支援するソフトウェアの総称です。勤怠管理、給与計算、社会保険・労働保険の手続きなど、労務管理の日常業務を幅広くカバーします。

【労務管理システムの主要機能】

  • 勤怠管理:各従業員の出退勤時刻や休暇の申請・承認、勤務シフトの作成などを一元管理します。
  • 給与計算:勤怠データをもとに自動で給与を計算し、明細書の発行や振込データの作成を行います。
  • 社会保険・労働保険手続き:社会保険や労働保険の資格取得・喪失届、算定基礎届などの電子申請に対応します。
  • 労務関連書類の作成:雇用契約書や36協定届、健康診断の案内状など、各種労務関連書類のテンプレートが用意されており、ワンクリックで作成できます。

これらの機能により、労務管理システムは業務効率化とミスの防止、コンプライアンス対応に大きく寄与します。

業務のデジタル化・自動化だけでなく、労務管理の「高度化・最適化」を支援するのが労務管理システムの役割といえるでしょう。

1-2. 労務管理システムによる業務効率化の具体例

システム導入によって業務効率化したい方にとっては、具体的にどう効率化できるのか、イメージをつかみたいところではないでしょうか。

以下に、労務管理システムによる業務効率化の例をリストアップしました。

【労務管理システムによる業務効率化の具体例】

  • 勤怠管理:タイムカードや出勤簿による手作業の集計が不要になり、勤怠データを自動で集計・分析できます。PCやスマートフォンでの打刻にも対応し、リモートワークにも柔軟に対応可能です。
  • 給与計算:勤怠データと連携して自動で給与を計算します。人為的ミスを防止し、正確性が高まります。従業員の給与明細の発行や振込データの作成も簡単な作業で完了します。
  • 社会保険・労働保険手続き:加入者の異動届や保険料の申告・納付をオンラインで行えます。書類作成の工数を削減し、郵送コストと手間も不要になります。
  • ペーパーレス化:申請書や届出書などをデータ化して、ペーパーレス化を推進します。書類の保管スペースが不要になるとともに、リモートワークへの対応も容易になります。

こうした労務管理の効率化は、生産性向上に直結するのはもちろん、従業員一人ひとりの働きやすさ向上にも寄与します。

1-3. 労務管理システム導入のメリット

「労務管理システムを導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのか?」については、以下をご確認ください。

【労務管理システム導入のメリット】

  • 業務効率化:前述のとおり、煩雑な給与計算や勤怠管理が自動化されます。従来は数日かかっていた作業が短時間で完了し業務効率が向上します。ミスも起きにくくなりデータの正確性が向上します。
  • コンプライアンス強化:労働法規の改正に素早く対応できます。システムに最新の法令を反映させれば、36協定の遵守や有給休暇の取得促進など、法令順守を確実に実現できます。労働基準監督署の調査にも迅速に対応できます。
  • データ分析・意思決定支援:蓄積された労務データを活用し、精度の高い人員計画や人材戦略の立案が可能です。たとえば、部署ごとの残業時間や有給取得率の比較分析により、業務改善や人員配置の最適化を図れます。
  • 公平な人事評価の実現:従業員の勤怠状況をデータに基づいて評価できる体制が整います。属人的な評価を避け、透明性の高い公正な評価を実現します。
  • コスト削減:業務効率化により、人件費や管理コストが削減されます。ペーパーレス化によりオフィスコストも抑制できます。

コンプライアンスを徹底しつつ、従業員にとって働きやすい環境を整備することは、企業の持続的成長に欠かせません。労務管理システムは、その強力なツールとなります。

とくに、人的リソースが限られる中小企業にとって、労務管理システムの導入効果は顕著です。

2. 中小企業向け労務管理システムの選び方

 

一方、数ある労務管理システムの中から、自社に最適な製品を選ぶことは容易ではありません。評価の視点を明確に持ち、自社の課題を起点にシステムを比較検討することが重要となります。

労務管理システムの選び方として、以下5つのポイントを見ていきましょう。

  1. 自社の課題と目的を明確化する
  2. 必要な機能とユーザビリティを吟味する
  3. 他システムとの連携性を確認する
  4. コストを見極める
  5. 導入後のサポート体制をチェックする

2-1. 自社の課題と目的を明確化する

1つめのポイントは「自社の課題と目的を明確化する」です。

労務管理システムの導入検討に際しては、まず自社の抱える課題を洗い出し、導入の目的を明確化することが大切です。課題解決につながらないシステム導入は、効果が限定的になってしまいます。

【自社の課題の洗い出しと導入目的の明確化】

  • 現状の業務フローを可視化:現在の労務管理業務の進め方を可視化し、非効率な部分や改善すべきポイントを具体的に洗い出します。課題を特定することが、システム化の第一歩です。
  • 人事部門の要望をヒアリング:労務管理の現場である人事部門の担当者から、システムに求める機能や導入後の業務イメージをヒアリングします。現場のニーズを反映させることが重要です。
  • 経営課題とのつながりを意識:労務管理の課題を、経営課題全体の中に位置付けます。経営方針に沿ったシステム導入によって、投資対効果が高まります。
  • 定量的な目標を設定:システム導入の目的を定量的な指標で表すことも大切です。業務時間の削減率や、コンプライアンス違反件数の低減率など、具体的な数値目標を設定します。

とくに重要となるのが、現状の業務フローを可視化して棚卸しするプロセスです。業務を棚卸ししないと、何をどう改善してよいかがわかりません。

業務の棚卸しをする際には、外部の専門家のサポートを得ることも検討しましょう。客観的な視点からのアドバイスには、重要な示唆が詰まっています。

※中小企業の労務管理システム導入に向けた業務の棚卸しについては、ぜひ中小企業DX研究所へご相談ください。

漠然とシステムを導入するのではなく、自社の課題をしっかりと見極めたうえで、自社の課題解決や業務改善につながるシステムを選ぶことが大切です。

課題や目的が明確になれば、複数のシステムを比較評価する際の判断軸を持てるようになります。

2-2. 必要な機能とユーザビリティを吟味する

2つめのポイントは「必要な機能とユーザビリティを吟味する」です。

労務管理システムに搭載されている機能の充実度は、製品によって異なります。自社の課題解決に不可欠な機能を備えているか確認しましょう。また、ユーザーインターフェースの使いやすさや直感的な操作性も見逃せないポイントです。

【機能とユーザビリティのチェックポイント】

  • 必要な機能がそろっているか:勤怠管理・給与計算・社会保険手続きなど、自社の業務に必須の機能を備えているかを確認します。不足している機能がある場合、カスタマイズで対応可能かも確認しましょう。
  • 機能の使いやすさを評価:機能が充実していても、使いにくければ業務効率化の効果は低下します。実際のシステム画面を見ながら、現場の担当者目線で使いやすさを吟味することが重要です。
  • モバイル対応の有無:スマートフォンでの勤怠打刻や申請承認など、モバイルでの利用を想定している場合は、モバイル機能の充実度をチェックします。
  • 従業員の使いやすさも確認:管理者側の使いやすさだけでなく、一般の従業員にとっての使いやすさも重要です。従業員向けの機能やインターフェースにも注目しましょう。

システムは、機能が多いほど良いわけではありません。むしろ、過剰な機能があると、使い勝手の悪さや費用対効果の低さといった問題が生じやすくなります。

自社の業務フローにマッチした機能が、使いやすいインターフェースで提供されているシステムを選ぶことが大切です。

2-3. 他システムとの連携性を確認する

3つめのポイントは「他システムとの連携性を確認する」です。

労務管理システムは、会計ソフトなど、ほかの業務システムとのデータ連携が必要になることが少なくありません。

他システムとのシームレス(継ぎ目のない円滑)な連携が可能かどうかも、選定の際の重要なポイントとなります。

【他システムとの連携における考慮点】

  • 会計・財務システムとのデータ連携:給与データを会計システムに連携できれば、仕訳作業の効率化が図れます。連携機能の有無や連携できるデータ形式を確認しておきましょう。
  • 人事評価システムとの連動:人事評価のために勤怠データを活用したい場合は、人事評価システムとのデータ連携が可能かどうかがポイントになります。
  • グループウェアなどとの親和性:ワークフローのデジタル化のため、グループウェアとの連携を検討している企業もあるでしょう。シングルサインオン(一度の認証で複数のサービスにアクセスできる仕組み)など、利便性を高める連携方式の有無を確認しましょう。
  • 出退勤管理機器との連動:オフィスへの入退室を記録する物理的な機器が導入されている職場では、機器とシステムを連動できれば、勤怠管理をさらに効率化できます。

場当たり的なシステム選定は避け、中長期的な視点からシステム間連携まで見据えて検討することが大切です。

2-4. コストを見極める

4つめのポイントは「コストを見極める」です。

コストを見極める際には、単純な価格比較ではなく、総所有コスト(TCO)の観点から多角的な分析が必要です。初期費用とランニングコストの内訳を精査し、年単位の長期的視点でコスト構造を把握しましょう。

【労務管理システムのコスト分析ポイント】

  • 初期費用の内訳:ソフトウェアライセンス料、カスタマイズ費用、データ移行費用、社内システムとの連携費用、従業員教育費用などを精査します。とくにカスタマイズ費用は予想外に膨らむケースがあるため、要件定義の段階で詳細に見積もります。
  • ランニングコストの構成:月額利用料、保守費用、アップデート費用、サーバー使用料、セキュリティ対策費用などを算出します。クラウド型の場合、データ容量に応じて費用が変動する可能性があるため、将来の従業員数増加も考慮に入れます。
  • 隠れコストの洗い出し:システム導入に伴う業務プロセス変更のコスト、システム移行期間中の並行運用コスト、予期せぬトラブル対応のための予備費など、表面化しにくいコストも洗い出します。これらは総コストの15~20%を占めることもあり注意が必要です。
  • コスト削減効果の試算:人事部門の工数削減、ペーパーレス化によるコスト削減、人的ミス減少による損失回避など、システム導入による直接的・間接的なコスト削減効果を金額換算します。

コストを検討する際は、安さだけにとらわれると失敗します。中長期的な効果とのバランスを考えることが大切です。ROI(投資収益率)を算出して検討しましょう。

2-5. 導入後のサポート体制をチェックする

5つめのポイントは「導入後のサポート体制をチェックする」です。

システムを導入しても、なかなか活用が進まないというケースは少なくありません。活用を推進し、システムの効果を最大限引き出すためには、ベンダーの手厚いサポート体制が欠かせません。

【導入後のサポート体制に求められる要素】

  • レクチャー・トレーニングの充実度:従業員向けのレクチャーやトレーニングが充実しているかを確認します。勉強会の開催や動画マニュアルの提供、オンラインでのトレーニング実施などを確認します。
  • 問い合わせ対応の迅速性:システム利用中に問い合わせをする際の、回答スピードと回答品質をチェックします。問い合わせ方法が電話、メール、チャットと多様なことや、迅速かつ的確な回答が得られることが大切です。
  • 運用支援サービスの有無:システムの提供だけでなく、業務フローの改善提案や労務相談の対応など、付加価値の高い運用支援サービスを提供しているベンダーを評価しましょう。
  • バージョンアップへの対応:法改正などに合わせて確実にバージョンアップできる対応力も重要です。リリース間隔の目安やバージョンアップ費用について、事前に確認しておきましょう。

このように、サポートの品質をベンダー選定の判断軸に加え、システム導入の成功率を高めていきましょう。

以上、5つのチェックポイントをご紹介しました。

 

続いて以下では、具体的なシステムの例を見ていきましょう。

3. 中小企業におすすめの労務管理システム7選

 

ここからは、中小企業にとくにおすすめの労務管理システムをご紹介します。選定に当たっては、機能の充実度と使いやすさ、コストパフォーマンスの高さに注目しました。

  1. スクラム29.8:中小企業向けの専用システム開発
  2. HRBrain 労務管理:使いやすさとサポート品質が魅力
  3. SmartHR労務管理:シンプルな操作性とデータ活用に定評
  4. freee人事労務:スモールビジネスに最適
  5. KING OF TIME:勤怠管理システム市場シェアNo.1の実績
  6. オフィスステーション 労務:対応帳票が多い充実機能
  7. ジンジャー人事労務:高いカスタマイズ性が特徴

自社に最適な製品を見つける参考として、ご覧ください。

3-1. スクラム29.8:中小企業向けの専用システム開発

1つめにご紹介する労務管理システムは「スクラム29.8」です。

​​スクラム29.8は、自社に必要十分な機能を持った、使い勝手の良いシステムを低コストで開発できるサービスで、自社専用の労務管理システムを構築できます。

【スクラム29.8の特徴】

  • 初月納得保証:初月に満足いかなければ全額返金保証が付いているため、安心してサービスを利用できます。リスクを最小限に抑えながら、自社に最適な労務管理システムを開発できるのが大きなメリットです。
  • 定額対面開発:定額制で対面式のシステム開発を行うため、予算を明確に管理しながら、要件を直接伝えて開発を進められます。コストと品質のバランスに優れた開発スタイルといえます。
  • 中小企業特化:中小企業の社内システム開発を専門にしている会社が提供するサービスのため、中小企業特有の課題やニーズを深く理解したうえで、最適なシステムが構築できます。
  • 失敗リスクの低減:豊富な経験とノウハウを持つ専門家がサポートします。システム開発の失敗リスクを大幅に低減でき、初めての自社システム開発でも安心して取り組めるのが魅力です。
  • 柔軟なカスタマイズ:自社の業務フローや組織構造に合わせて柔軟にカスタマイズできるため、無駄のない最適なシステムを構築できます。運用コストを抑えながら、業務効率を最大限に高められます。

スクラム29.8は、中小企業が自社専用の労務管理システムを低コストかつ低リスクで開発できる画期的なサービスです。

初月納得保証や定額対面開発など、中小企業のニーズに寄り添った特徴が魅力であり、失敗しないシステム開発を実現できます。

自社に最適な労務管理システムの構築を検討している中小企業の方は、ぜひスクラム29.8の利用を検討してみてください。

3-2. HRBrain 労務管理:使いやすさとサポート品質が魅力

2つめにご紹介する労務管理システムは「HRBrain 労務管理」です。

HRBrain 労務管理は企業の業務効率化を強力に支援する人事労務システムです。幅広い機能が提供されていますが、必要な機能だけを選んで導入もできる点が、中小企業にも適しています。

「サポート品質No.1」を掲げており、サポート体制の手厚さには定評があります。

【HRBrain 労務管理の特徴】

  • 誰でも簡単に操作できる:労務管理システムを扱うのが初めての方にとっても安心な使いやすさを重視したシステム設計になっています。
  • 組み合わせ自由:必要な機能だけに絞ったミニマムでの導入や、既存システムとの連携も可能です。企業ごとの課題に適した組み合わせで導入できます。
  • サポート充実:顧客満足度の高さには定評があり、サポートが充実しています。初期設定から運用支援まで、手厚い支援が提供されています。

⇒「HRBrain 労務管理」を詳しく見る

3-3. SmartHR労務管理:シンプルな操作性とデータ活用に定評

3つめにご紹介する労務管理システムは「SmartHR労務管理」です。

SmartHR労務管理は、雇用契約や入社手続き、年末調整などの手続きをペーパーレス化し、労務管理の効率化に寄与するシステムです。必要十分な機能をコンパクトにまとめており、シンプルさと使いやすさに定評があります。

また、「労務管理 6年連続シェア クラウド No.1」を掲げており、高いシェアを誇るシステムでもあります。

【SmartHR労務管理の特徴】

  • 使いやすいユーザーインターフェース:視認性の高い画面レイアウトと、直感的に操作できるユーザーインターフェースを実現しています。従業員も労務担当者もスムーズに使いこなせます。
  • 人事データを一元管理:従業員の情報をクラウドで一元管理でき、蓄積されたデータを可視化する機能にも優れています。
  • フェーズに合わせたサポート:利用段階に合わせて、コンテンツや有人チャットなどのサポートが容易されています。リアルタイムで問題解決でき、業務をスムーズに遂行できます。

⇒「SmartHR労務管理」を詳しく見る

3-4. freee人事労務:スモールビジネスに最適

4つめにご紹介する労務管理システムは「freee人事労務」です。

freee人事労務は、従業員数1名から1,000名程度まで柔軟に対応するシステムです。

「スモールビジネスの人事管理市場において売上金額シェアNo.1」を掲げており、スモールビジネスにも適したシステムといえます。

【freee人事労務の特徴】

  • ひとつで完結するオールインワン型:勤怠管理・給与計算・年末調整など、本来なら複数の専門職が必要な人事労務領域がひとつで完結するように設計されています。
  • 追求された使いやすさ:誰でも操作できるように設計されています。専門知識が必要な業務も、ステップやガイドに沿って選択式で作業を進めるだけで、ミスなく遂行できるよう工夫されています。
  • すべてをペーパーレス化:勤怠から給与明細まで、すべてをペーパーレス化できるため、時間のかかる紙の回収と管理から解放されます。

⇒「freee人事労務」を詳しく見る

3-5. KING OF TIME:勤怠管理システム市場シェアNo.1の実績

5つめにご紹介する労務管理システムは「KING OF TIME」です。

KING OF TIMEは、勤怠管理システムの分野で業界シェアNo.1を誇るシステムです。

勤怠管理において、多種多様な打刻方法を提供しているのが特徴で、特定の打刻手段を採用する必要がある企業にとっては、唯一の選択肢となるケースもあります。

【KING OF TIMEの特徴】

  • 選べる打刻方法:出退勤の打刻は、PCやスマートフォン、ICカードやQRコードなど、業界最多レベルの豊富な方法に対応しています。自社の状況に合わせて選択できるのが魅力です。
  • わかりやすい操作感:視認性が高く、迷わず操作できるユーザーインターフェースを実現しています。パソコンが苦手な従業員が多い職場や、従来の紙のタイムカードから乗り換える企業にもおすすめです。
  • 安心のサポート体制:専門知識を持ったスペシャリストのサポートチームが、電話やチャットで対応します。オンラインヘルプや動画などのコンテンツも充実しています。

⇒「KING OF TIME」を詳しく見る

3-6. オフィスステーション 労務:対応帳票が多い充実機能

6つめにご紹介する労務管理システムは「オフィスステーション 労務」です。

オフィスステーション 労務は、情報管理も帳票の作成や申請もスムーズに完結でき、対応帳票の多さが特徴的なシステムです。

「労務管理クラウド4年連続シェアNo.1」を掲げており、前述のSmartHR労務管理と並んで高いシェアを誇ります。

【オフィスステーション 労務の特徴】

  • 対応する帳票の数が多い:社労士や税理士も納得の豊富な対応帳票数を誇ります。他システムでは利用したい帳票が対応していなかった場合には、有力な選択肢となります。
  • 年末調整業務を大幅効率化:年末調整機能を標準装備し、面倒な業務をシステム化します。所得税額の自動計算や、従業員への情報照会をオンラインで完結できるため、年末調整業務の工数を大幅に削減できます。
  • 金融機関並みの堅牢性:金融機関並みのセキュリティで大切な情報を守ります。24時間365日の監視体制でセキュリティを維持しており、高いセキュリティを求める企業にも適しています。

⇒「オフィスステーション 労務」を詳しく見る

3-7. ジンジャー人事労務:高いカスタマイズ性が特徴

7つめにご紹介する労務管理システムは「ジンジャー人事労務」です。

ジンジャー人事労務は、自社の業務フローに合わせてカスタマイズできる柔軟性の高さが特徴のシステムです。

従業員に関する情報の一元管理の利便性にも、定評があります。

【ジンジャー人事労務の特徴】

  • 業務フローに合わせた柔軟なカスタマイズ:自社独自の勤怠ルールや申請フロー、給与体系などに合わせて、きめ細かなカスタマイズが可能です。自社の業務に無理なくフィットさせられます。
  • 従業員に関連する情報を時系列で確認可能:時間軸がバラバラになりやすい従業員の部署・役職・業務内容などを自動で時系列ごとにまとめます。タイムライン形式で各従業員の経歴を確認できます。
  • マイページでの従業員管理:従業員情報を1ページでまとめて確認できます。探している情報がすぐに見つかります。

⇒「ジンジャー人事労務」を詳しく見る

4. 失敗しない労務管理システム導入のポイント

 

最後に、失敗しない労務管理システムの導入のために、押さえておくべきポイントを解説します。

  1. システム導入前に業務の棚卸しを実施する
  2. 利用者を巻き込んでトライアルで使い勝手を検証する
  3. 社内に専門人材がいない場合は専門家に相談する

4-1. システム導入前に業務の棚卸しを実施する

1つめのポイントは「システム導入前に業務の棚卸しを実施する」です。

労務管理システムを導入する際は、まず現状の業務フローを棚卸しし、見直すことが重要です。業務の棚卸しを行わないと、何をどう改善すればよいのかが明確になりません。

【業務棚卸しのポイント】

  • 現状の業務フローを可視化する:業務フロー図やタスクリストを作成し、業務の全体像を把握します。現場の担当者にヒアリングを行い、実態を正確に理解することが重要です。
  • 無駄な業務を発見し排除する:付加価値の低い作業や重複したタスクがないか、業務フローを精査します。不要な業務は思い切ってカットし、業務の最適化を図ります。
  • システム化する業務を選定する:棚卸しした業務の中から、システム化による効果が高い業務を優先的に選定します。人の判断が必要な業務は、システム化になじまない場合があります。

棚卸しをせずにシステムを導入するだけでは、業務は変革しません。現状の業務を見直し、改善することで初めて、システムの真価を発揮できるのです。

4-2. 利用者を巻き込んでトライアルで使い勝手を検証する

2つめのポイントは「利用者を巻き込んでトライアルで使い勝手を検証する」です。

労務管理システムは、人事部門だけでなく、管理職や一般社員も利用するものです。システムの使い勝手を検証するには、実際の利用者を巻き込んだトライアルが有効です。

【トライアルで検証すべきポイント】

  • 操作性:管理職や一般社員にとって、操作方法がわかりやすく、スムーズに入力できるかを確認します。直感的に理解できるデザインであることが重要です。
  • パフォーマンス:多数の従業員が同時にアクセスしても、レスポンスが遅くならず、ストレスなく利用できるかを検証します。
  • サポート体制:トラブル発生時の問い合わせ窓口や、マニュアル・FAQなどのサポート資料が充実しているかを確認します。手厚いサポートは、円滑な運用につながります。

トライアルで得られた気づきをもとに、システムの設定変更や追加開発を行います。このように改善を積み重ねて、使いやすいシステムに磨き上げていくことが重要です。

4-3. 社内に専門人材がいない場合は専門家に相談する

3つめのポイントは「社内に専門人材がいない場合は専門家に相談する」です。

社内にシステムに強い専門人材がいない場合、知識不足によって思わぬ失敗をするリスクがあります。失敗を回避するためには、信頼できる外部の専門家に相談することをおすすめします。

中小企業の労務管理システム導入については、ぜひ中小企業DX研究所へご相談ください。

中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を専門としているため、個社の状況に合わせた最適なアドバイスが可能です。以下のリンクよりお気軽にお問い合わせください。

5. まとめ

本記事では「労務管理システム」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。

最初に、労務管理システムの基礎知識として以下を解説しました。

  • 労務管理システムは企業の労務管理業務全般を支援するソフトウェア
  • 勤怠管理や給与計算など人事部門の日常業務を幅広くカバー
  • 業務効率化・コンプライアンス強化・従業員エンゲージメント向上など導入メリットは大きい

中小企業向け労務管理システムの選び方のポイントは、以下のとおりです。

  1. 自社の課題と目的を明確化する
  2. 必要な機能とユーザビリティを吟味する
  3. 他システムとの連携性を確認する
  4. コストを見極める
  5. 導入後のサポート体制をチェックする

中小企業におすすめの労務管理システムとして、以下をご紹介しました。

  1. スクラム29.8:中小企業向けの専用システム開発
  2. HRBrain 労務管理:使いやすさとサポート品質が魅力
  3. SmartHR労務管理:シンプルな操作性とデータ活用に定評
  4. freee人事労務:スモールビジネスに最適
  5. KING OF TIME:勤怠管理システム市場シェアNo.1の実績
  6. オフィスステーション 労務:対応帳票が多い充実機能
  7. ジンジャー人事労務:高いカスタマイズ性が特徴

失敗しない労務管理システム導入のポイントは以下のとおりです。

  1. システム導入前に業務の棚卸しを実施する
  2. 利用者を巻き込んでトライアルで使い勝手を検証する
  3. 社内に専門人材がいない場合は専門家に相談する

労務管理システムの導入が成功すれば、業務効率化だけでなく、従業員エンゲージメントの向上にもつながります。自社の課題と目的に合ったシステムを選定し、導入に向けた取り組みを進めていきましょう。

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