【ChatGPT活用法】要件定義/業務フロー図の作成/提案書作成まで2時間15分でやってみた

私は、中小企業のデジタル化をご支援をしています。
これからデジタル化をするという会社で重要なのは要件定義。
ここに力を入れて、毎回10時間以上かけています。

  • ヒアリングに4時間
  • 業務フロー図の設計に4~6時間
  • 提案書の作成に2~4時間ほど

プロジェクトの最初の大事な部分なので、時間がかかることは仕方ないのですが、もっと楽にできないかなと普段から悩んでいます。

個人的には、ヒアリングは全然苦ではないのですが、業務フロー図の作成と提案書の作成が大変なため、どうしても気が進まないことが多いです。
喋る時と資料を作るときは脳の使い方が違うのか、ストレス値が非常に高いように勝手に思っています。

  • 最初に粗くても、たたき台を書き出してくれればその後ツッコミ入れるのはいくらでもやるのに
  • 提案書の大体の型とイメージはあるけど、寝ている間に誰か勝手に作ってくれないかな

となんともズボラな根性が毎回顔を出してきます。

そこで、AIを使って少しでもこの気が進まない部分を軽くでき、時間短縮もできちゃったら素敵!
と考え、要件定義・業務フロー図の作成・提案書の作成をAIとツールの力だけでどこまでできるか?を検証してみました。

1.検証の全体像

今回作成したのは、以下のような資料です。

【提案資料】

中小企業DX研究所さんによるChatGPT_テスト

【業務フロー図 AS-IS/TO-BE】

この提案書と業務フロー図は、ChatGPTと会話しはじめてから、終了まで2時間15分で作成しました。
今回は、コンサルティングや業務改善という観点での作り込みをする記事ではなく、AIとツールを活用すると簡単に要件定義と資料作成ができるのか!?という検証をすることのみに集中して紹介していきます。

そのため、As-Isの分析やTo-Beフローに無理のあるところや、記載がデタラメな部分は多々あります!
あらかじめご了承ください。

1-1.2時間15分の内訳

作業を11時に実際に始めて、終了したのは13:15でした。


5番のツール選定完了から資料作成完了は、15分で終了しています。
この記事では要件定義から資料作成までを2時間15分で完了させた、リアルなChatGPTとの会話を公開し、順番に解説していきます。

1-2.使用するツール

使用するツールはChatGPTとLucidchart、Canvaの3つ。
基本的にはChatGPTとの会話でプロジェクトを進めていき、Lucidchart・Canvaは使い方がわからない人でもできるように、コピペとcsvアップロードで完結できるような方法で進めていきます。

  • ChatGPT 4o
    自然言語AIを活用し、今回のプロジェクトを進めてもらいます。
    会話形式での質問や要件定義、文章の整理まで、幅広いタスクを効率化してくれます。

  • Lucidchart
    視覚的な業務フロー図やシステム設計図を簡単に作成できるツールです。
    今回はテキストをコピペするだけで、見やすい業務フロー図を作成します。

  • Canva
    デザイン初心者でも簡単にポスターや資料、ビジュアルコンテンツを作成できます。
    ChatGPTで作成したCSVを元に一括で資料を作成してみます。

 

2.ChatGPTを使って要件定義/業務フロー図の作成/提案書作成まで2時間15分でやってみた

資料を作成するにあたって、架空の中小企業のペルソナを設定しました。
架空の中小企業である「山形サンプル酒造」の業務改善を目的にプロジェクトを進めていきます
ChatGPTとの会話内容をそのままお伝えしていきます

2-1.ペルソナを設定する

実際のChatGPTとのやりとりをお見せしていきながら解説します。
まず業務効率化をするといっても、対象の会社がなければできません。
存在しそうなちょっと困っている中小企業をペルソナとして想定していきましょう。

試しに、最初はラフに質問してみます。

ペルソナの企業選定から一緒にやりますか

ラフに質問を投げかけると、ペルソナを考える上で、一般的に必要と思われる質問の候補と回答例が返ってきました。今回は、あらかじめ想定しておいた必要最低限の情報だけ回答していきます。

年商3億円
従業員数20名
酒造メーカー
山形県
ECサイト・店舗・卸で販売を行なっている
卸の販売が80%でBtoBの販売管理をしっかり行いたい

ちょっと会社像が見えてきましたね。自社でやる場合は、ここでもう少し自社の詳しいプロフィール、課題や目標などがあれば、もう少し詳細に内容を伝えてもいいかもしれません。

大まかに、今回のターゲット像が見えてきたので、要件定義に向けての準備を始めます。
誰でもできることを想定して、ChatGPTが主導でプロジェクトを進めてくれるような方法で質問をしていきます。

要件定義をするために必要なペルソナの要素を質問してもらっていいですか?答えていきます

 

ChatGPTを使うと、「何を質問すればいいのかわからない」という状態に陥ることがありますが、目的がある程度明確でさえあれば、ChatGPTが答えを出すために、一般的に必要とされている要素を質問してくれます。
今回は、「要件定義をするために必要なペルソナ」が作りたいので、その要素を洗い出してもらいます。
こちらは、提示された質問に対して、回答できる範囲で答えていきます。

太字の部分がChatGPTからされた質問です。こちらが想定している内容で回答しています。

1. 基本情報
ペルソナの役職:どのような役割を担っていますか?
(例: 総務担当、営業担当、経理担当)

→営業事務担当者:販売管理と見積もりの提出,経理担当:納品書の確認と請求書の作成
業務経験:どれくらいの経験年数がありますか?
(例: 業界歴10年、新人など)

→業界歴10年〜20年
性別・年齢:設定する場合、どのようなイメージですか?
→女性・パート・50代・IT苦手

2. 日常業務の詳細業務内容:
日常的に行っている業務は何ですか?
(例: 注文管理、在庫確認、請求書発行)

・問い合わせを受ける
・発注の要望を聞く
・在庫の確認
・在庫の量を確認した上で、顧客と発注数の決定・発注の確定と発送日の連絡
・社内で製造ラインに発送数の伝達・発送準備と送り出し
・発送連絡
・月末で納品数を取りまとめて、請求→卸先ごとに、仕切り値が違うため、請求金額を取りまとめるのが大変
業務の頻度:これらの業務はどれくらいの頻度で行いますか?(例: 毎日、週1回、月末集中)
→発注は毎日行うし、請求は5日ごとに取引先ごとに決めた締日ごと

3. 現在の課題大きな課題:
現在直面している一番の問題は何ですか?
(例: 作業の属人化、情報のリアルタイム性不足)

・手動でやるから大変
・取引先ごとの条件がまとまっていないので属人的
・在庫数を確認するのが大変
・注文がFAXなどでくる
課題の影響:その課題が業務や会社にどのような影響を与えていますか?(例: 納期遅れ、顧客クレーム)
・納期遅れ
・業務量が多くなる
・数字の間違えによるクレーム
解決したいこと:その課題に対して、どのような改善を求めていますか?
・シンプルでクレームゼロ
4. ツールやプロセス現在使っているツール:どのようなツールやシステムを使用していますか?(例: Excel、クラウドシステム)
エクセルと紙
ツールの課題:現在のツールで不満に感じている点はありますか?
・ 入力の手間が多い
・情報共有が難しい
・まとまった情報がない
新しいツールへの抵抗感:新しいツールを導入することに対してどの程度抵抗がありますか?(例: 高い、低い、特になし)
・結構ある、不安
5. 目標と期待
短期的な目標:すぐに達成したいことは何ですか?(例: 注文管理の効率化)

・注文管理と在庫管理をなんとかしたい。
中長期的な目標:将来的にどのような業務改善を目指していますか?(例: 業務全体の自動化、取引先との信頼構築)
・業務全体の自動化
成功の定義:どのような状態になれば「成功した」と言えますか?・取引先の注文がスムーズ(Webでおこなえる)
・注文情報と在庫情報が連動している。

また、会社の名前を山形サンプル酒造としましょう。

だいぶ、山形サンプル酒造のペルソナが明確になってきました。
架空の会社なのに、なんとなくそれっぽくなりました。
ご自身で取り組まれる場合は、自社の情報をできるだけ詳細に伝えるといいでしょう。

さて、資料作成が中心なので、ここではこれ以上こだわりません!
登場人物の設定は完了したので、いよいよ本題の要件定義書の作成を始めていきます。

2-2.プロジェクトの手順を設定する

それでは、山形サンプル酒造の現状の業務課題を分析していきます。
こちらは、基本的にはデジタル化とか、システムとかはあまりわからないという体で進めていきます。

それでは、あなたはやり手のDXコンサルです。業務の分析と要件定義の実力は外資系コンサルタント会社でもNo.1といわれています。僕は山形サンプル酒造の営業事務担当者です。ITの素人です。これから、「山形サンプル酒造」の生産性を革命的に向上させる、デジタル化の要件定義書を作成していきます。要件定義書を作成する中では、AS-ISの業務フロー図を作成して課題を洗い出した後、要件定義で定義されたシステムを組み込んだTo-Beの業務フロー図を作成していきます。このプロジェクトを進める手順を、まずは示してください。

プロジェクトを基本的にChatGPTに進めてもらいたいので、提案してくれた流れで進めることにします。
自社で行う場合は、この時点で進め方や、含めたい項目・要素に違和感があればツッコミをいれるといいでしょう。

さて、今回ChatGPTは有料版を使っているので、便利なメモリ機能が使えます。
メモリ機能は、ChatGPTが会話の内容やユーザーの好みなどの情報を記憶し、次回以降の会話に活かしてくれる機能です。
無料版だと、会話ごとにリセットされてしまうので、進め方を一度決めても、綺麗さっぱり忘れさられてしまうので注意です。

はい、今回答してくれたこのプロジェクトの全体像をメモリに保存してください
それでは、STEP1から行きましょう!

2-3.現状分析をする(AS-IS)

さて、早速、進め方だけでなく次の行動まで一緒に提案してくれました。
しかし、実際に行っている業務の詳細を教えてくださいと聞かれて、すぐ答えられるでしょうか?
どれほど伝えると詳細に伝わるのかがわからないので、ここはChatGPTに聞いてみます。

まず業務詳細を伝えるところから始めたいのですが、僕が回答しやすい形で質問してもらえますか?

必要な質問事項を挙げてくれました。
これなら、こちら側も答える内容が明確なので、リクエストに応えていきます。
太字が質問内容です。ペルソナに沿って山形サンプル酒造がやっていそうな業務や状況を伝えていきます。

業務詳細に関する質問

1. 問い合わせ対応
顧客からの問い合わせは主にどのように受け付けますか?(例: 電話、FAX、メール)

→電話が4割、FAX2割、メール1割、lineやmessengerで1割

問い合わせ内容はどのようなものが多いですか?(例: 在庫確認、納期確認)
・在庫確認
・発注の要望
・使用方法の問い合わせ

その対応には通常どれくらいの時間がかかりますか?
・注文は午前中に受け、午後に発送できるものは発送する

2. 在庫確認と発注調整
在庫の情報はどのように確認しますか?(例: Excel、紙の帳簿)
・在庫は毎日16時に紙で書いたものが製造現場から上がってくる
・午前中に発注量をエクセルでまとめて、製造現場に渡す。

顧客と発注数を調整する際に、どのようなプロセスが必要ですか?
(例: 数量の再確認、上司への相談)
・顧客から要望が入る
・在庫確認をする
-在庫が足りている場合:12時までの注文→当日発送、12時以降→翌日発送
-在庫が足りない場合:製造現場に製造予定を確認して当日中に連絡

3. 製造部門への情報共有
製造部門にはどのように発注情報を伝えますか?

(例: 口頭、メール、専用フォーマット)

エクセルでまとめた発注内容を印刷して持っていく

その対応に時間はかかりますか?
ここはあまり時間はかからない、製造現場まではあるいて3分

4. 発送準備と出荷
発送準備では、どのような作業が必要ですか?(例: 梱包、伝票作成)
・梱包
・納品書の作成
・月末の場合は請求書を同梱する。

出荷後、顧客にはどのように発送の連絡を行いますか?
・発送の連絡をする場合としない場合が顧客による。
・方法も顧客によってバラバラ。

5. 請求書作成と発行
請求書作成に必要な情報(例: 納品数、仕切り値)はどこから取得しますか?
・顧客ごとにエクセルが存在するため、コピーして使っている。

請求書はどのように作成し、顧客に送付していますか?(例: Excelで作成、郵送)
・エクセルで作成し、印刷して郵送か、発送時に一緒に紙を送る。
・メールやFAXで送る場合もある

請求書作成で間違いや時間がかかる原因は何ですか?
・手で打つために打ち間違える。

補足情報
特に手間がかかる、もしくは改善したいと感じる業務はどこですか?
・FAXの場合、注文を受け取り漏れることがある。
・在庫の確認がリアルタイムでできないため、別の担当者がそれぞれ注文を受けた場合、ダブルブッキングになる場合がある。
・紙管理なので、在庫の推移がおえない
・FAXや電話の対応に時間がかかる

一連の流れで、関係者(製造部門や営業など)との連携で困ることはありますか?
・製造現場と営業事務間の在庫管理

順番に答えやすいものからで構いません!ご回答いただければ、それを基にフローを作成し課題を整理します。

2-4.現状の業務フロー図を作成する

ペルソナの状況と合わせて、山形サンプル酒造の現状業務フロー(AS-IS)が理解できたようです。
ChatGPTだと、テキストだけで味気ない業務フローになってしまうので、今回はLucidchartで業務フロー図を作成していきたいと思います。
Lucidchartには文章を入れると自動で図を生成してくれる機能があります。

 

出典:Lucidラーニングキャンパス:コラボレイティブAIで生産性とイノベーションを変革

AI機能は英語のみと書いてありますが、筆者は英語が全くわかりませんので日本語でゴリ押ししていきます。

手軽に業務フロー図を作成するというコンセプトなので、ChatGPTで文章を作り、Lucidchartではコピペだけという制限で業務フロー図を作成していきます。

個人的には、ここは手軽で面白いと感じた機能なので、みなさんも是非試してみてください。

lucidchartに図を作成してもらうので、今わかっている限りの業務フローを文章でもらえますか?なるべく、業務を分解して記述してください。例えば、問い合わせ内訳:電話・メール・FAX・messenger・lineこうした形で、それぞれの手段や、割合も伝えたと思うので、詳細に記述してみてください

さて、今回は図を作ることが目的なので、業務フローの詳細はツッコミません。
自社で業務改善をするときはここで修正指示を入れるといいでしょう!

ChatGPTの文章をそのままコピーして、Lucidchartの図を生成のボタンを選択して貼り付けます。


左側のメニューの下から4番目になんだか、キラキラした「図を生成」のボタンがついているのでクリックします。


英語しかサポートされていないと書いてありましたが、日本語で貼り付けます。
このままだと英語で返される可能性があるので、文章の最後に、「日本語で記述してください」と書き加えました。

すると。。。

 

クリックしてすぐに業務フロー図が生成されました!

ちょっとごちゃついているところもありますが、今回は図の修正はしません!

ご自身でやる際は、矢印の位置や、文字の編集、業務フローの追加や削除を簡単にできます。
この図をたたき台にさらに詳細に詰めるといいでしょう!

次のSTEPに進めていきます。

AS-ISの図を作成することができました。次のSTEPに進みましょう!

2-5.目指す姿の設計をする(TO-BE)

現状分析をもとに、将来どのような業務フローにしたらいいか?を考案してもらいます。
今回ChatGPTは問い合わせ対応・在庫確認・請求書作成をそれぞれ改善していく方針だそうです。
こちらから解決案は提示せず、ChatGPTに考えてもらいます。
AS-IS同様に、必要な情報をChatGPTに考えてもらうところからはじめていきます。

私が答えやすい形で質問してください!

 

将来の業務フロー(TO-BE)を考えるために必要な質問が上がってきました。
必要最低限の答えられそうな質問に答えていきます。
自社でやる場合は、もう少し詳細に記載していくとより実効性のある答えに辿り着くと思います。

TO-BE業務フローのための質問

1. 問い合わせ対応
顧客からの問い合わせや発注を、どのような方法で効率化したいですか?
(例: Webフォーム、チャット、電話対応の自動化)

・Webフォームを使いたい
・FAXをなくしたい

顧客が在庫をリアルタイムで確認できる仕組みを取り入れるとしたら、どのような情報が必要ですか?(例: 在庫数、納期)
・在庫数
・納期
・価格
・現在の請求情報

2. 在庫確認と発注調整
在庫情報をリアルタイムで確認できるシステムがあるとしたら、どのデバイスで利用したいですか?(例: パソコン、タブレット、スマホ)
・パソコン
・スマホ

在庫が不足している場合、自動で顧客に通知する仕組みを導入するとしたら、通知方法は何が良いですか?(例: メール、LINE、アプリ通知)
・メール

3. 製造部門への情報共有
製造部門との連携をシステム化する場合、どのような機能が必要ですか?
(例: 製造スケジュールの共有、進捗状況のリアルタイム確認)

・在庫数の共有
・製造予定数の共有
・注文予定数の共有

4. 発送準備と出荷
発送準備の作業を効率化するには、どの部分を改善したいですか?
(例: 梱包リストの自動生成、発送伝票の印刷)
・送り状の作成の自動化
・在庫管理の紙管理を廃止

顧客への発送連絡を自動化する場合、どの方法が適していますか?
(例: メール、SMS、アプリ通知)
・メール

5. 請求書作成と発行
請求書を自動で作成するシステムがあれば、どの部分が特に楽になると思いますか?
(例: 納品数や仕切り値の計算、送付の手間)
・仕切り値の計算
・経理での請求情報の取りまとめ

請求書の送付方法を標準化するとしたら、どの方法を採用したいですか?
(例: メール送付、オンラインポータル経由、郵送)
・メール、郵送

6. その他の改善案
一番解決したい課題は何ですか?(例: 顧客対応、在庫管理、請求書作成)
・顧客対応の負担軽減
・在庫管理のリアルタイム化

理想的な業務フローを達成するために、取り入れたい機能や仕組みがあれば教えてください。(例: システム連携、操作の簡単さ)
・いい方法があったら教えてください

こちらからの要望はいったんせずに、ChatGPTが考案してくれたTO-BEフローを図にしてみます。

 

なんとなく効率化されている気がしますが、具体的になんのシステムを使うかが記載されていないので、まだちょっとぼやっとしたものが上がってきました。
ここからはもう少し詳細を詰めないといけないので一旦先に進めます。

STEP3に行きましょう!

2-6.要件定義書を作成する

これまでの内容を踏まえて、業務改善の方向性をまとめた要件定義書を作成していきます。
このステップで、内容を詰めて、次の段階で資料に落とし込んでいきます。
自社で実施する場合は、稟議書に必要な内容をChatGPTに伝えていくといいでしょう。

ちょっと項目が少なそうなので、ChatGPTの思う要件定義書をイメージしてこれまでのやりとりを踏まえて埋めてもらいます。

それでは、新規の項目を追加してもらい、わかるところは、記述して、わからないところを私が回答しやすい形式で質問してください。

早速、質問をもらったので答えられる範囲で答えていきます。
また、カタカナ語やビジネス用語はそのままだと伝わらないリスクもあるため、噛み砕くように指示をだしていきます。

以下が、未記載部分に関する質問のリストです:

ステークホルダー一覧
その他の関係者(取引先担当者、経営層など)で、プロジェクトに関与する方はいますか?
・取引先は300社
・経営層は、毎月レポートが欲しい

KPI (主要業績指標)
KPIとして測定したい具体的な目標値はありますか?(例: 時間削減率、ミス削減数)
・言葉自体がわからないので、候補をください。その中から選びます

システム導入にあたって、予算や納期、既存システムに関する具体的な条件はありますか?
エクセルしか使ったことないので、日本語で安く手軽に使えるシステムの提案が欲しいです。

他に優先度を高めたい業務や、逆に後回しにして良い項目はありますか?
わかりません。

ロードマップ
プロジェクトの完了目標や、導入スケジュールの希望はありますか?

特にないです。早いにこしたことはありません。

リスクと課題
特に懸念しているリスクや、不安に感じている点はありますか?

きちんと使いこなせるのか不安です。

それでは要件定義書を作成してください


それっぽいのが上がってきましたが、そのままだと伝わらなくなってしまいそうなので、表現を変えてもらいます。

あまりカタカナとかよくわからないので、簡単な表記にしてください

かなり平易な表現になりました。このように、表現についての指示を行うと書き振りも変えてもらえます。ご自身で試される時は自社で使っている単語や、特殊な呼び方を伝えると書き振りを変えてもらえるので試してみてください。

2-7.システムを選定する

さて、要件定義書はできてきましたが、肝心のなんのシステムを使うかが決まっていません。
今回はITの素人という設定なので、こちらからはあらかじめどのシステムを導入するかは伝えず、候補を聞いてみます。

システムの候補を選定して提案してください

候補が4つ上がってきました。1番最初の「kintone」を使うパターンで業務フローを考えていきます。

To-Beの要件定義をkintoneを利用する場合を踏まえて、一個一個の手順を詳細に分解してください。lucidchartでTo-Beフローを作成するので、文章でください。

ここは少しChatGPTには難しそうでした。
kintoneにもできることとできないことがあるので、指示を出していきます。(本当はここも指示は出さずに進めたかったけど残念。。。!)

webフォームはフォームブリッジメール機能はkmailer請求書などの帳票作成はプリントクリエイターが必要です。ダッシュボードはkrewdashboadを使います

細かく突っ込むと、計算のためのDatacollectも必要そうな要件でTo-Beフローが上がってきましたがツッコまずに進めます!
自社で進める場合は、この段階で選定したシステムのベンダーや開発会社に相談して、このフローでできるか確認するといいでしょう。
さて、TO-BEフローの内容をLucidchartに入れていきます。

 

最初にできたTO-BEフローよりもkintoneが前提の具体的なフローになって上がってきました。
ここから、改善していくとより良いものが作れそうですが次に進めます!

図はできました。それでは、これらを山形サンプル酒造の社長にプレゼンするので、canvaで要件定義書の内容をわかりやすく伝えたいと思います。表現を平易にして、canvaにインポートできる形式でプレゼンを作成してください。

2-8.資料作成の準備をする

ここまで進めてきたAS-ISの分析からTO-BEフローの検討、要件定義書の内容を資料にまとめていきます。
ツールはcanvaを使用します。canvaは、CSVをアップロードすることで、資料を一括作成することができます。
CSVでは画像が入れられないので、画像のみ、canva内の画像を使うというルールで基本的に人の手を極力入れずにつくっていけるかを試していきます。

ここまでの内容をcsvに変換していきます。

それではcanvaで作成するので、csvの形式でください。

canvaのcsvを作ってというだけで伝わるという便利さ!
しかし、kintoneの料金が入っていないのは流石に内容が抜け過ぎているかなと思ったので、ツッコミを入れます。

6. 採用システムのところにkintoneや各プラグインの費用と効果を入れてください。

kintoneは価格の改定が2024年10月にあったので、少し古い情報が返ってきました。
ChatGPTはわからないことをわからないと言わずになんとか答えてくるので、情報の真偽を確かめないと危ないですね。
さて、ちょっとサポートが必要そうなので、手伝ってみます。

フォームブリッジ、kmailer,プリントクリエイター、krewdashボードの価格が変です。最新のものを調査してください。

一気に考えるのは、むずかしいということなので、個別に調べさせてみます。

フォームブリッジはいくらですか

最新の情報が上がってきました。情報源のリンクも上がっているので、真偽が確かめられる状態になりました。いい感じなのでこの方針で進めます。

kmailerはいくらですか

プリントクリエイターはいくらですか

 

krewdashboadはいくらですか

kintoneはいくらですか?

さて、金額が出揃ったので、ここからはChatGPTに考えてもらいます。

今回のペルソナと要件を考えるとそれぞれどのプランが適切で金額はいくらか?

適切なプラグインの選定と金額が出揃いました。
資料に追加するための表にまとめてもらいます。

合計費用の表に選定の理由とプラン名も記載してください

これで大体の素材はそろったので、canvaにいれるデータを作っていきます。

それでは,canvaでスライドを作るためのcsvデータを作成してください

2-9.資料を作成する

ついでに、表紙の画像が欲しいので、ChatGPTに画像も生成してもらいます。

山形サンプル酒造のデジタル化をイメージした表紙画像を作成してください

素材が揃ったので、ここからはcanvaの操作を解説していきます。
まず、プレゼンテーション(16:9)のテンプレートを立ち上げます。
今回は、シンプルな一括作成の手順で進めていきます。

左側のメニューのテキストを押して、テキストボックスを2つだけ作成していきます。
太字がタイトル用のテキストボックス。
細字がテキストを反映させるためのテキストボックス。
準備はこれだけにします。

左側のメニューのアプリを押すと、こんなメニューがでてきます。
一括作成の細かいヘルプページはこちらから
今回は細かいことは置いておいて、一括作成を選択していきます。

データアップロードを選択して、ChatGPTが作ってくれたcanva用のcsvをアップロードします。

SectionとContentという素材をCanvaの要素と紐づける必要があるので、先ほど設置したテキストボックスと紐づけていきます。
テキストボックスを選択するとメニューが表示されるので、「データの接続」ボタンを押して紐づけます。

これでタイトルは「Section」と、本文は「Content」と接続されました。

デザインを作成のボタンを押します!

10枚のスライドが自動で作成されました!
このままでは味気ないので装飾していきます。
有料版だとブランドという機能が使えます。
今回は、中小企業DX研究所のロゴのカラーで作成された配色のテンプレートを選択します。
みなさんも、簡単に設定できるので試してみてください。詳細は割愛します。

カラーパレットを選択した後、左側のメニューのデザイン>レイアウトを選択すると、カラーパレットに沿った配色と文章・画像の配置の候補を挙げてくれます。
これに沿って、レイアウトを選択していきます。

画像は、内容に合うように左側のメニューの素材から検索して入れていきます。
画像が入るとそれっぽくなります。

せっかく業務フロー図を作ったので、埋め込んでいきます。
CanvaにLucidchartのリンクをコピペするだけでサムネイルが表示されていい感じになります。

表は反映されなかったので、ChatGPTの作ってくれた表をそのままコピペします。

最後に表紙に、ChatGPTが生成してくれた画像をいれていきます。

ChatGPTでcsvを生成してから、ここまで15分でこんな感じになります。

 

中小企業DX研究所さんによるChatGPT_テスト ここまでできてるだけでも、ゼロから資料を作る手間を考えると、だいぶ助かるなと思います。

現代ツールの発展はすごい!

 

2-10.所要時間を確認する

完了!ここまでの所要時間は?

さて、最初にペルソナの設定を始めてから、資料作成までどれくらいの時間でできたかChatGPTにまとめてもらいます。。。!

2時間15分で要件定義から資料作成まで完了することができました。

3.まとめ

ChatGPTの会話とCanva,Lucidchartの力を借りて、極力手間をかけずに、業務フロー図の作成と資料作成をやってみました。

実際の業務に使えると思ったところは、

  • ChatGPT×Lucidchartコンボ:フロー図が、一瞬でできるのは使えそう。
    実用的な面で、業務フロー自体をChatGPTだけに考えてもらうのは少し難しいかもしれないと感じました。
    音声録画+AI文字起こしで基礎を作ってから、ChatGPTを使いながら整形して、Lucidchartに入れれば、結構、緻密な業務フロー図までは作り込めるのではないかなと感じました。

  • ChatGPT×Canvaコンボ:定型の資料をパーソナライズするのはできるかもしれない。
    決まった形の資料に文字をコピペして入れていく系の資料を作成するときは、違う部分だけChatGPTに伝えてCanva用のcsvへ変換してもらえれば毎回手間がかからず資料作成できて便利ではないかなと思いました。資料作成が苦手な営業さんは、忙しい中手軽にできるのでぜひ挑戦してみてほしいです。

最後に、ChatGPTに今回使ったツールの料金をまとめてもらいました。

月5,380円でこれだけできるなら、便利だなと改めて実感しました。
みなさんも、是非試してみてくださいね!

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