経営管理システムとは?できること・効果・おすすめ11選を解説

企業の経営陣や経営企画に関わる担当者の中には、「経営管理システムの導入を検討している」「けれども、そもそも経営管理システムってどんなものなのだろう?」と考える方が多いのではないでしょうか。

経営管理システムとは、経営管理をサポートする機能を持つシステム(ITツール)のことです。単なる会計システムではなく、幅広い経営活動を効率的に一元管理したり、経営陣の意思決定を支援するための機能が付いていたりするのが特徴です。

しかしながら、実は「経営管理システム」といっても、かなりいろいろなものが存在します。そのため、適当に選んでしまうと、「想像していたシステムと違った」「やりたいことができないシステムを導入してしまった」と後悔する羽目になりかねません

そこで今回は、「経営管理システムとはどういうものか」を解説するとともに、経営管理システムの選び方や、おすすめの経営管理システム11選もお伝えしていきます

他の記事を見ても「システムごとにどう違うかよく分からなかった」という方でも、本記事を見てもらえれば最適なシステムを選べるはずです。ぜひ最後までお読みいただき、システム選びの参考になさってみてください。

目次

1. 経営管理システムとは

経営管理システムとは、その名の通り、「経営管理」をサポートする機能を持つシステム(ITツール)のことをいいます。

ただし、そもそも「経営管理」という言葉の定義が曖昧でさまざまな管理が含まれるため、「経営管理システム」といった場合に「何の管理ができるのか」「対応範囲がどこまでか」はシステムによってかなり異なる点に注意が必要です。

「予実管理」に重きを置いたシステムが多い一方で、「販売管理や売上予測」がメインのシステムもあれば、飲食店向けに「食材発注や在庫ロスの圧縮」をサポートするシステムもあります。

そのためこの記事では、一旦、「経営管理システムとは、経営陣や経営企画部のメンバーが何らかの経営判断を行ったり経営戦略を練ったりするための管理ができるシステム」と定義して、この定義に合致する経営管理システムについての説明やおすすめサービスの選定・紹介をしていくこととします。

この定義にしたことで、総務や経理が日常業務で使うような「ただの会計ソフトや業務管理システム」は今回紹介しません。あくまで、経営判断や経営戦略の策定に活用できる、経営陣が使用するシステムとして、紹介していきます。

※そもそも「経営管理とは?言葉の定義は?」という点が気になる方は、ぜひ当コンテンツの別記事「経営管理」の記事もお読みください。

2. 経営管理システムでできること

1章で解説した通り、経営管理システムとは経営陣や経営企画部のメンバーが経営判断や企画・戦略策定に活用するためのシステムです。

ただの会計システムとは違い、さまざまな情報を一元管理できたり、経営判断を行うために必要な機能が付いていたりすることが多くなっています。

具体的に、経営管理システムで「どのようなことができるのか」を見ていきましょう。

【経営管理システムでできること(一例)】

機能概要
予実管理「予算」と「実績(進捗)」を管理し、プロジェクトが順調に進んでいるのかを確認・分析できる
予算策定過去の数字などを見ながら、売上や経費の予測を行い、利益目標達成に向けた計画を立てることができる
AIによる分析機能業績サマリーやその背景となるファクトを、グラフや表で自動で生成してくれる
月次決算や決算報告の作成経営会議で必要になるデータの集計・分析を行い、月次決算や決算報告を作成できる
KPI管理KPIと予算を連携することで、財務データに基づいたKPI管理が可能
経営分析借入金管理、企業ドック、取引分析など、経営状態を把握するための分析を行える
キャッシュフロー予測登録されている情報を基にしたキャッシュフロー予測が可能で、資金不足のリスクを事前に把握できる

※実際には、システムによってかなり特徴が異なるため注意してください。

なお、システムによっては「経営管理システム」を経営企画や経営陣だけが使うのではなく、全社導入してプラットフォームのように使うケースもあります。

自社の規模や戦略に応じて、導入の仕方やフェーズを決定していくのがおすすめです。

3. 経営管理システムを導入するメリット

経営管理システムを導入する主なメリットは、以下の3つです。

経営管理システムを導入するメリット
(1)データを確認しながら適切な経営判断ができる
(2)リアルタイムに現在の経営状況を可視化できる
(3)データを一元管理できるため業務効率化に繋がる

経営管理システムを導入した後のイメージを想像しながら、それぞれのメリットを確認してみてください。

3-1. データを確認しながら適切な経営判断ができる

経営管理システムを導入する大きなメリットとして、実際に蓄積されたデータを確認しながら適切な経営判断ができるという点があります。

経営管理システムでは、日々のさまざまなデータを集約していき、そのデータを基にさまざまな判断を行うことができます。なんとなく意思決定するのではなく、蓄積された数字を見て予測を建てられるため、正しい判断に繋がりやすいのが特徴です。

また、一部の経営管理システムでは、AI(人工知能)を使ったデータ分析や予測にも対応しています。この機能も、正確な経営判断を後押ししてくれます。

3-2. リアルタイムに現在の経営状況を可視化できる

リアルタイムに現在の経営状況を可視化できるのも、経営管理システムを導入するメリットです。

経営管理システムを使わず、月末に集計したデータを基に経営判断を行っている場合、意思決定が遅れて損失や被害が増大してしまうことがあります。逆に、意思決定が遅れて利益を最大化できないというケースも考えられます。

経営管理システムだと、毎日データを集約してリアルタイムで現状を可視化できるため、その場その場でスピーディな判断ができます。

3-3. データを一元管理できるため業務効率化に繋がる

経営管理システムでは、さまざまな経営データを一元管理できるため、業務効率化にも繋がるメリットがあります。

例えば、システムではなくエクセルで「予算・見込データ」と「実績データ」「KPIデータ」を管理している場合、それらを突き合わせて正しい経営予測や判断を行うのは手間も時間もかかります

部署ごとにフォーマットが違うケースでは、さらにフォーマットを合わせて、期間を合わせて、など加工に時間がかかることもあるでしょう。

経営管理システムならば、内に散らばるデータをまとめて一元管理できるため、統合されたデータベースを自由に加工して、正確かつスピーディに詳細な分析が行えます

さらに、経営指標などをまとめてグラフ化して報告することもできます。報告用資料を作成する時間も削減でき、大幅な業務効率化につながります。

※経営管理システムによって機能が異なるため、全ての経営管理システムで上記が実現できる訳ではない点に注意してください。

4. 経営管理システムを導入する場合の注意点

経営管理システムを導入することは企業にとって大きなメリットがありますが、ここからは「経営管理システムを導入する場合の注意点」についても説明していきます。

導入するか検討する上で、メリットだけでなく注意点も前もって把握しておくことはとても大切なことです。事前にしっかりと理解しておきましょう。

4-1. 初期費用+月額費用(数万円程度)が毎月かかる

経営管理システムを導入するデメリットとしては、費用面が一番大きなネックとなるでしょう。

経営管理システムといっても機能がかなり異なるため費用もピンキリですが、しっかりとした経営判断に使えるシステムを選ぶとなると、以下のような費用がかかります。

【経営管理システムの費用相場】

初期費用無料〜50万円程度
月額費用月額5,000円〜10万円程度

1人あたり月額数百円から使えるシンプルな会計システムと比べると、費用負担が大きいと感じる企業も多いかもしれません。

しかしながら、費用が高いのはそれだけ価値があるからであり、正しい経営判断をするための投資と捉えることが大切です。

4-2. 自社の業態に合ったシステムを選ばないと適切に管理できない

既に述べている通り、経営管理システムにはさまざまな種類があり、「メインに何を管理するのか」や「どのような機能を搭載しているのか」はシステムによってかなり差があります

そのため、安易にシステムを選びを進めてしまうと、管理したかった内容を管理できなかったり正しい経営判断ができなかったりするため注意が必要です。

例えば、製造業と飲食業では、経営管理で重点的に管理・分析する工程が異なります。飲食業で多く使われる経営管理システムを、業態が違う製造業が導入しているとミスマッチが起きる可能性が高いといえます。

汎用的なシステムや拡張性のあるシステムならば多くの業態にマッチできるかもしれませんが、業態に特化したシステムを最初から選んだほうがコストが安くなるケースもあります。

経営管理システムを最大限に活用したいならば、自社に合うシステムがどれかを見極めてから導入することが何よりも大切となります。

5. 自社に合う経営管理システムの選び方

ここまで解説した内容を踏まえたうえで、「自社に合う経営管理システムの選び方」をあらためて説明していきます。選び方を考える上で重要なポイントは4つあります。

自社に合う経営管理システムの選び方のポイント
・ポイント1:自社でやりたいことを実現できるシステムかどうか
・ポイント2:既存システムとの連携性・拡張性に問題がないか
・ポイント3:システムが得意とする業態や規模感と合っているか
・ポイント4:可視化やレポートなど経営判断しやすい機能があるか

それぞれのポイントを詳しく解説していきます。

5-1. 自社でやりたいことを実現できるシステムかどうか

自社に合う経営管理システムを選ぶ時に最も大切なのが、「自社がやりたいことができるシステムかどうか」という点です。

経営管理システムといってもさまざまな種類があり、システムによって「できること」「できないこと」は異なります。全ての経営管理システムが同じ目的で作られていないからです。

例えば、「リアルタイムの管理だけでなく、今後の予測・分析までしてくれるシステムを導入したい」という場合には、AI搭載のシステムがおすすめです。

システムごとの特徴や機能を比較した上で、自社が実現したい内容に沿ったシステムを選びましょう。

5-2. 既存システムとの連携性・拡張性に問題がないか

既存システムとの連携性・拡張性に問題がないか、というポイントも重要です。

経営管理システムの導入を検討しているほとんどの企業は、既に何かしらの業務管理システムを活用しているでしょう。

そうした既存システムと連携できれば、データを一元管理でき、まとめて効率化を図れます。また、今後もシステム拡張を予定している場合には、拡張性のある経営管理システムを入れておけば安心です。

なお、既存システムとの連携を行う場合には「CSV連携」と「API連携」がありますが、「API連携」の方がシームレスに(CSV出力や読み込みなどの手間が無く)連携が可能です。

5-3. システムが得意とする業態や規模感と合っているか

経営管理システムの選定時には、各システムが多く導入されている業態や企業規模も確認して、自社と合うシステムを選ぶのがおすすめです。

例えば、大企業における経営管理と小規模企業における経営管理は、管理するポイントが変わってきます。そのため、規模の大きな企業が小規模向けのシステムを入れてしまうと、適切な経営管理ができない可能性大です。

同様に、業態が違えば管理するポイントが全く変わるため、自社と同じ業態での導入実績が多いシステムを選ぶ方が失敗しません。

5-4. 可視化やレポートなど経営判断しやすい機能があるか

経営管理システムを選ぶ時のポイント4つ目は、可視化できる機能やレポート機能など、「経営陣が経営判断や戦略立案しやすい機能が備えられているかどうか」です。

例えば、以下のような機能がある経営管理システムだと、データを社内で分析し直さなくても、システムを見ながら経営判断などを迅速に行えます。

可視化やレポートなど経営判断しやすい機能の例
・システムのダッシュボード画面に、管理・分析したいグラフ(進捗率の円グラフなど)をリアルタイムで表示できる
・AI(人工知能)が搭載されており、データ分析を行ってくれる
・請求漏れなどがないかモニタリングし、発生時にはアラート通知で教えてくれるなど

「経営管理システムを入れよう」と考える根底には、「経営判断を早くしたい」「データに基づいて適切な判断をしたい」という気持ちがあるはずです。こうした判断がしやすいかは、経営管理システムを選ぶ上で重要なポイントとなります。

ただデータを集約・管理する機能しかないのでは、単なる会計ソフトとあまり変わりません。自社がどういう視点から経営管理をしたいかを今一度検討して、それをサポートするようなシステムを選ぶのがおすすめです。

6. おすすめの経営管理システム11選

ここからは、経営管理システム導入を検討中の企業に向けて、数多く存在するシステムの中でもおすすめの経営管理システムを解説していきます。

【おすすめの経営管理システム11選】

システム名称システムの特徴導入に向いている企業
Loglass(株式会社ログラス)社内に散らばるエクセルデータを統合・一元管理できる多拠点・多部門を抱える大規模な企業
Sactona(アウトルックコンサルティング株式会社)オンプレミス導入したい企業
Manageboard(株式会社ナレッジラボ)コストを抑えつつ導入したい小規模・中規模企業
fusion_place(株式会社 フュージョンズ)お試し導入から始めたい小規模企業
board(ヴェルク株式会社)請求・受発注業務などを効率化できる請求業務などを効率化したい小規模・中規模企業
DIGGLE(DIGGLE株式会社)予実管理の精度を上げたい予実管理の精度を上げたいIPO準備企業
bixid(株式会社YKプランニング)月次決算報告を効率化できる月次決算や決算報告などを効率化したい企業
AVANT Cruise(株式会社アバント)グループ経営管理を効率化できるグループ経営企業
KEY GRIP(株式会社麻生情報システム)病院経営の収益性・生産性を改善できる病院・医療機関
飲食店経営管理システム(株式会社アルファクス・フード・システム)食材ロス圧縮や原価管理を効率化できる飲食店
クラウドERP ZAC(株式会社オロ)経営課題を幅広く解決できる販売管理・在庫管理など必要な権限を必要な社員に割り当てたい企業

なお、システムによって機能も価格も適している企業規模も異なるため、全ての企業に最適なシステムというのは存在しません。ここで紹介する中から、自社に合うものがどれかを自社でしっかりと見極める必要があります。

以下からシステムごとの機能や連携性、親和性が高い規模感などを詳しく解説していくので、どのシステムが自社に合いそうか考えながら検討してみてください。

6-1. Loglass(株式会社ログラス):社内に散らばるデータを一元管理して経営判断に役立てたい企業向け

出典:Loglass(ログラス)公式サイト

Loglass(ログラス)は、会社のあちこちに散らばる経営データをワンクリックで統合・データベース化して、スピーディで正確な予実管理や経営分析・報告を実現するクラウド経営管理システムです。

「経営管理システム」と検索すると最初に表示されるシステムで、「経営管理システム」として販売されているシステムの中でも、最も知名度が高く王道と言って良いシステムです。

Loglassは、社内で統一化されていない表計算ソフトのせいで、データ収集や統合、経営分析に時間がかかっている企業におすすめです。会社に散らばるデータを統合して、予実管理や管理会計、組織改編などさまざまな管理や分析を行うことができます。

導入事例を見るとさまざまな規模感の会社が掲載されていますが、どちらかといえば多拠点があり多くの部門を抱える大規模な企業におすすめです。

【Loglassのシステム概要】

Loglassでできること予算策定(多拠点・他部門・多段階に対応)
見込みデータの統合・更新
予実管理
多角的な管理会計
組織図作成・組織再編
経営分析(KPIや収益性、費用対効果の可視化)
財務シートに直接コメント
配賦機能(多段階・複雑な配賦ルールに対応)
BIダッシュボード機能(重要指標を直感的に見える化)
既存システムとの連携性・拡張性予算・見込データや会計ソフト・販売管理システムの実績データを出力して取り込み可能
親和性が高い業態・規模感多拠点・多部門を抱える大規模な企業
可視化・レポートなど経営判断しやすい機能売上や利益、KPIなどの重要指標をBIダッシュボードで直感的に見える化
システム導入費用初期費用:非公開(要問い合わせ)
月額費用:非公開(要問い合わせ)
おすすめの企業多拠点・多部門に散らばった表計算ソフトの情報を統合して、管理会計や経営分析・判断を行いたい企業

6-2. Sactona(アウトルックコンサルティング株式会社):オンプレミスで一元管理したい企業におすすめ

出典:Sactona(サクトナ)公式サイト

Sactona(サクトナ)は、計画・見込みなどの将来予測を、Excel(エクセル)の使い勝手はそのままに、各拠点・子会社等のデータを効率よく収集して一元管理できるシステムです。

会社内に分散されたデータを一元管理することで、経営管理を高度化・効率化することが可能です。統合したデータの活用方法はさまざまで、予算編成や予算管理、見込管理、グループ管理、経費予算管理、プロジェクト管理などに適用可能です。

「Loglass」と似ているシステムですが、Sactonaの優位点として「オンプレミスでの導入が可能」という点があります。

クラウド型ではなく自社のネットワーク内のみで稼働させたい企業におすすめです。

【Sactonaのシステム概要】

Sactonaでできること・計画・見込みなどの将来予測をExcelの使い勝手はそのままに、各拠点・子会社等のデータを効率よく収集
・予実差、見通し差については差異理由などのコメント情報も同時に収集し、一元管理
・集計作業・整合性チェック・締切管理のような「ムダな手作業」を徹底的に排除・各社データ入力と同時に連結消去データの作成も可能
既存システムとの連携性・拡張性各種会計システムの取り込みが可能
親和性が高い業態・規模感10人の小規模利用から1,000人を超えるような大規模利用までスケーラブルに対応
可視化・レポートなど経営判断しやすい機能・データ入力と同時にデータベースで自動集計し、集計結果をリアルタイムで確認可能
・為替レートなどのさまざまなシミュレーションが可能
システム導入費用初期費用:非公開(要問い合わせ)
月額費用:非公開(要問い合わせ)
おすすめの企業各所の表計算データを統合して、管理会計や経営分析・判断を行いたい企業(オンプレミス導入も可能)

6-3. Manageboard(株式会社ナレッジラボ):コストを抑えて経営管理したい中小企業におすすめ

出典:Manageboard公式サイト

「Manageboard」は、従来はプロの手で行われていた財務分析や業績シミュレーションが簡単にできるようになるクラウドツールで、累計導入企業実績7,100社以上(2024年9月確認時点)を誇るシステムです。

これまでのように複雑なエクセルシートは不要となり、メンバーがいつでもクラウド上で予算管理やレポートを確認できるようになります。さらに、さまざまな切り口で業績をシミュレーションできる機能があるため、業績予測がワンクリックで見れるのも嬉しいポイントです。

特に「予算達成」「KPI分析」などに強みがあり、チャレンジ予算、実績、達成率、昨対比など事業モデル毎の指標で簡単にレポートを出力が可能です。

「Manageboard」の強みは「API連携」で、エクセルデータをCSV化してインポートする作業が不要で、ワンクリックで連携できます。CSV連携と比べて取り込み作業が不要なので業務を効率化できるメリットがあります。

API連携している「マネーフォワードクラウド会計」・「freee会計」・「勘定奉行クラウド」を使っている企業に特におすすめです。

【Manageboardのシステム概要】

Manageboardでできること・エクセルを使わずに予算管理を実現
・財務三表からKPIまで一元管理できる
・KPIをドリルダウン形式で表示
・レポートに直接コメント投稿を残せる
・本社共通費を部門に配賦する機能
既存システムとの連携性・拡張性API連携している会計システム:マネーフォワードクラウド会計・freee会計・勘定奉行クラウド
その他のサービスともCSV連携が可能
親和性が高い業態・規模感成長企業や中堅企業
可視化・レポートなど経営判断しやすい機能・業績シミュレーションがワンクリックで可能
・レポート画面をカスタマイズできる
・タグによる柔軟な多軸分析が可能
システム導入費用初期費用:非公開(要問い合わせ)
月額費用:非公開(要問い合わせ)
おすすめの企業コストを抑えつつ経営データを一元管理したい中小企業

6-4. fusion_place(株式会社フュージョンズ):お試し導入から始めたい企業におすすめ

出典:fusion_place公式サイト

「fusion_place」は、0円からお試しで使える経営管理システムです。公式では「経営管理ワークプレイスプラットフォーム」と謳っているサービスで、案件や受発注、経理伝票などの詳細なデータを統合できるデータベースが特徴です。

「fusion_place」は単なるエクセル収集ツールではなく、組織全体の基盤として導入することで、組織ごとに見たいデータを分析・報告などに活用できるシステムとなっています。

既存のエクセルシートと双方向に連携が可能で、一方を変更すると即座に他方にも反映できる機能もあります。リアルタイムに正確なデータを確認できるのが大きなメリットといえるでしょう。

オンプレミスで3ユーザーまでの無償版が用意されているため、まずはお試しで少人数で使い勝手を試したい企業におすすめです。

【fusion_placeのシステム概要】

fusion_placeでできること・経営管理に必要な数値データと非数値データを一元管理
・文字列などの非数値データもデータベースに保持可能
・データ入力を支援するさまざまな機能が搭載
・提出・承認を行えるワークフロー機能
・業務状況・提出状況の一覧把握
既存システムとの連携性・拡張性・既存のエクセルシートと双方向に連携可能
・自在なコード体系変換で、グループ会社を含む関連システムと連携可能
・マスターデータの連携サポート機能搭載
親和性が高い業態・規模感中堅規模からグローバル企業まで幅広く活用できる
可視化・レポートなど経営判断しやすい機能・入出力画面をユーザ自ら設計可能で、必要なレポートを作成できる
・提出データの進捗状況を一覧で見れる機能
システム導入費用初期費用:非公開(要問い合わせ)
月額費用:非公開(要問い合わせ)※オンプレミスで3ユーザーまでの無償版あり
おすすめの企業お試し導入から始めたい企業におすすめ

6-5. board(ヴェルク株式会社):請求や受発注の管理をしたい小規模〜中小企業におすすめ

出典:board公式サイト

「board」は、見積書や請求書などの書類作成、受発注管理など、中小企業や個人事業主を楽にすることを目指した業務管理サービスです。

どちらかというと「業務管理システム」という括りに入るシステムですが、営業管理、支払管理、売上見込の把握、キャッシュフロー予測など経営管理に役立つ機能も備えています。

「単なる請求書作成サービスでは物足りないが、大企業向けのシステムだと高すぎる」という小規模から中堅企業におすすめです。

【boardのシステム概要】

boardでできること・営業管理
・見積作成
・受注管理/発注管理
・納品管理
・請求管理
・入金管理/支払い管理
・売上見込
・案件ごとの損益管理
・経営分析
既存システムとの連携性・拡張性・会計ソフトへの連携(freee会計とのAPI連携あり)
・書類PDFをGoogle ドライブ・Box・Dropboxに連携可能
・SFA・CRMとの連携
・電子契約サービスとの連携
親和性が高い業態・規模感フリーランス・小規模企業・中堅企業におすすめ
可視化・レポートなど経営判断しやすい機能・登録されている情報を基にしたキャッシュフロー予測
・未請求や未払いなどのアラート送信が可能
システム導入費用初期費用:不明
Personalプラン:月額980円(税込1,078円)
Basicプラン:月額1,980円(税込2,178円)
Standardプラン:月額3,980円(税込4,378円)
Premiumプラン:月額5,980円(税込6,578円)
おすすめの企業「単なる請求書作成サービスでは物足りないが、大企業向けのシステムは高すぎる」という小規模企業・中堅企業におすすめ

※2024年9月現在の価格です。

6-6. DIGGLE(DIGGLE株式会社):予実管理の精度を上げたいIPO準備企業におすすめ

出典:DIGGLE公式サイト

「DIGGLE」は、経営データを一元管理してリアルタイムな共有を可能にし、データドリブンな経営の意思決定を可能とする経営管理システムです。

特に「予実管理」に強みがあり、最新情報や履歴をいつでも確認できるため、「担当者から事業部、経営企画へと見込数値を吸い上げる間に、最新のデータでなくなってしまう」という問題点を解決できます。

直感的な操作と柔軟な権限設定を備えているため、全社展開した実績も多数あるシステムです。経営層だけでなく事業部を巻き込み、全社での予実管理意識が向上します。

【DIGGLEのシステム概要】

DIGGLEでできること・過去実績や多部門を確認しながらの予算策定
・見込管理(高度な権限設定で出力可能)
・ワークフロー(申請・承認)機能
・月次レポート機能(さまざまな形式に加工可能)
・P/L分析(施策別に出力できる)
・リアルタイムな予実データの分析
・ピボットテーブル機能
・スナップショット機能
・配賦機能(部門への配賦基準値に基づいた自動計算も可能)
既存システムとの連携性・拡張性・「freee会計」とのAPI連携あり
・SFA、ERP、経費精算システム、販売管理システムなど、さまざまなシステムのCSVデータを取り込むことが可能
親和性が高い業態・規模感中小企業から大手企業までさまざまな規模の企業に対応
可視化・レポートなど経営判断しやすい機能・部門別や昨対比など見たい切り口での「P/L分析レポート」を簡単に作成可能
・過去実績を確認しながら予算を直接システムに入力可能
・リアルタイムに集計済みの年次見込みを確認できる
システム導入費用初期費用:非公開(要問い合わせ)
月額費用:非公開(要問い合わせ)
おすすめの企業予実管理の精度を上げたいIPO準備企業など

6-7. bixid(株式会社YKプランニング):月次決算や決算報告を効率化したい企業企業におすすめ

出典:bixid(ビサイド)公式サイト

「bixid(ビサイド)」は、会計データの可視化から月次決算・キャッシュフローの把握、資金繰り対策、予算管理を実現する経営管理システムです。

会計事務所が「顧問先への経営アドバイス」のために導入することもある高機能なシステムで、まさに経営会議で必要になるデータの集計や分析を可能とするシステムといえるでしょう。

どちらかというと「監査」が必要となるような上場企業や大規模な企業に向いています。

【bixid(ビサイド)のシステム概要】

bixid(ビサイド)でできること・月次経営報告(基本帳票の閲覧、決算推移表・部門別帳票、月次報告レポート、部門別等月次報告レポート、部門実績配賦)
・経営分析(借入金管理、企業ドック、取引分析)
・経営管理(KPI管理、決算予測、単年計画
・コミュニケーション(データ共有、コメント・ToDo登録)

※スタンダードプランの内容です。

既存システムとの連携性・拡張性・freee会計・勘定奉行クラウドとのAPI連携可能
・他の会計システムなどともCSV取り込みで連携できる
親和性が高い業態・規模感小規模な企業から大企業・上場企業まで幅広く対応
可視化・レポートなど経営判断しやすい機能・毎月の経営状況(PL・BS・CF)をビジュアル的に表示する機能
・視覚的なボックス図やグラフによる多彩なレポート
・いつでもどこでもスマホで経営数値を確認できる
システム導入費用初期費用:330,000円(税込)~
月額費用:
スタンダードプラン:1社6,600円/月(税込)
プランニングプラン:1社16,500円/月(税込)
プロフェッショナルプラン:1社33,000円/月(税込)
※無料お試しプランあり
おすすめの企業月次決算や決算報告などを効率化したい企業向け

※2024年9月現在の価格です。

6-8. その他の業種・状況ごとにおすすめの経営管理システム4選

ここからは、個別の紹介はしないものの、業種・状況によってはおすすめとなる経営管理システムを4つ紹介します。

【その他の業種・状況ごとにおすすめの経営管理システム】

システム名称概要・おすすめの企業
AVANT Cruise(株式会社アバント)・グループ経営管理を支援し、77種類の経営会議資料や分析帳票、連結処理を行えるシステム
・グループ経営を行っている企業におすすめ
KEY GRIP(株式会社麻生情報システム)・病院経営の諸問題を把握して、収益性や経営安全性、生産性を可視化
・改善できるシステム・病院・医療機関におすすめ
飲食店経営管理システム(株式会社アルファクス・フード・システム)・自動発注+レシピ管理での食材ロス圧縮、原価率順のABC分析などで、飲食店の経営を改善するシステム
・原価管理を効率化したい飲食店におすすめ
クラウドERP ZAC(株式会社オロ)・経営会議のレポート作成から売上・利益の見通しまで、経営課題を幅広く解決できるシステム
・販売管理・在庫管理など必要な権限を必要な社員に割り当てて管理したい企業におすすめ

おすすめの業種や状況にマッチする場合には、上記の経営管理システムについても検討してみることをおすすめします。

7. どの経営管理システムがいいか迷ったら、導入支援のプロ「中小企業DX研究所」にお任せください

ここまで解説したように、営業の業務を効率化するためにはITツールの活用が欠かせません。しかしながら、「どうやって最適なツールを選べばいいか分からない」「どこから手を付けて良いか分からない」という企業も多いことでしょう。

営業を効率化するITツールに困ったら、どんな些細なことでも、ぜひ中小企業DX研究所にお気軽にご相談ください。

中小企業DX研究所は、業務効率化やデジタル化を進めたい中小企業のために、綿密に打ち合わせをしながら開発を進める「対面開発」を行っています。

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まとめ

本記事では「経営管理システム」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

▼経営管理システムとは

・「経営管理」をサポートする機能を持つシステム(ITツール)のこと
・「何の管理ができるのか」「対応範囲がどこまでか」はシステムによってかなり異なるので注意

▼経営管理システムでできること

・予実管理
・予算策定
・AIによる分析機能
・月次決算や決算報告の作成
・KPI管理
・経営分析
・キャッシュフロー予測など

▼経営管理システムを導入するメリット

(1)データを確認しながら適切な経営判断ができる
(2)リアルタイムに現在の経営状況を可視化できる
(3)データを一元管理できるため業務効率化に繋がる

▼経営管理システムを導入する場合の注意点

(1)初期費用+月額費用(数万円程度)が毎月かかる
(2)自社の業態に合ったシステムを選ばないと適切に管理できない

▼自社に合う経営管理システムの選び方のポイント

・ポイント1:自社でやりたいことを実現できるシステムかどうか
・ポイント2:既存システムとの連携性・拡張性に問題がないか
・ポイント3:システムが得意とする業態や規模感と合っているか
・ポイント4:可視化やレポートなど経営判断しやすい機能があるか

▼おすすめの経営管理システム11選

・Loglass(株式会社ログラス)
・Sactona(アウトルックコンサルティング株式会社)
・Manageboard(株式会社ナレッジラボ)
・fusion_place(株式会社 フュージョンズ)
・board(ヴェルク株式会社)
・DIGGLE(DIGGLE株式会社)
・bixid(株式会社YKプランニング)
・AVANT Cruise(株式会社アバント)
・KEY GRIP(株式会社麻生情報システム)
・飲食店経営管理システム(株式会社アルファクス・フード・システム)
・クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

経営管理システムといっても多種多様なものがあるため、自社に最適なシステムを選ぶのは非常に難しいものです。システム選びに迷ったら、ぜひ当社にお気軽にご相談ください。

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